メダカの卵をホテイソウとシュロで採る
抱卵したメダカは、卵を水草など基質に不着させる。そこで今回はホテイソウとシュロを使ってみた。
ホテイソウは“水玉”とも呼ばれる夏の定番浮き草。古くから観賞魚店などで売られている。青い涼しげな花を咲かせることもよく知られている。
基本的にメダカの入った容器に浮かせておけばよいもので、数日してから見てみる。
根の付け根部分に卵が付いていた。思ったよりも少ないか?
しかし水から上げてみると
けっこうな数が確認できた。根の先の方にも卵は見られたが、多くは上の方、水面近くの部分に産み付けられていた。
水温が高いためか、4日ほどだがもうしっかりと発眼卵の状態になっていた。
根や卵に細かなゴミがたくさん付いているが、不思議とカビたような卵はほとんど見られない。生きた植物の根は水の浄化にも役立ち、バクテリアなどがつくことによって卵にも好結果になるようだ。卵を回収しようとすると根もブチブチと千切れていくので、このままの状態でフ化を待つことにする。
もうひとつ使ったのはシュロ。昔は庭木などでも見られたが、最近ではあまり見かけなくなった。
シュロの木の繊維状の樹皮を使ったもので、古くから金魚や鯉の産卵巣として利用されており、メダカ用の小型製品も販売されている。
これも数日容器に入れておき、回収した。
あまり付いていない。お気に召さなかったのか?
ということはなく、
円筒状になった内側にびっしりと付いていた。表の無防備な場所よりも内側に好んで産み付けていたのであった。
手触りとしてはけっこう堅めな繊維であるシュロ。そこに卵はしっかりと絡みついている。回収しようと思えば、ホテイソウよりもずっと取り出しやすいが、こちらも痛んでいるような卵はほとんどなかったので、このままフ化させてみる。
この暑い日々、フ化はごく間近だろう。