“オロチ”プロジェクト 10 オロチד紅薊(べにあざみ)” F1
もう一つ、中里さんが試みているオロチとの交配例がブラックリム系統(クリアブラウン系統)の紅薊(べにあざみ)を交配している系統である。
ブラックリム系統は幹之血統を交配したことで、突然変異的に新たな遺伝子が生じたものであるだろうが、このブラックリム系統がもたらしたメダカの改良、変化は今のメダカ界の一つの大きなトレンドとなっている。
このブラックリム系統(クリアブラウン系統)の交配がどのような結果を見せるか?非常に興味深いのであるが、F1の段階でかなり面白い結果が見えてきている。
オロチד紅薊(べにあざみ)” F1 オロチの血統を全く感じさせないというか、ブラックリム系統の体色が色濃く出たのがこの交配の結果である。
オロチד紅薊(べにあざみ)” F1 透明鱗性な部分はオロチから移行したものであろう。
オロチד紅薊(べにあざみ)” F1 基調色はこういった感じのものがほとんどで、体側に現れる色素胞は個体毎に異なり、色素胞が大小入り混ざっている雰囲気がある。
オロチד紅薊(べにあざみ)” F1
オロチד紅薊(べにあざみ)” F1 白色素胞が特徴的な出方をしている個体である。
オロチד紅薊(べにあざみ)” F1
オロチד紅薊(べにあざみ)” F1 これはまた少し違った表現を見せる個体である。これは紅薊血統が最も顕著に現れた個体なのかもしれない。しかし、F1の段階ではそういった仮定は作らない方がいいだろう。
このオロチד紅薊(べにあざみ)”、F1の段階でバラけ方は大きくはない。それがF1を見た印象である。
これは琥珀的な雰囲気を見せる個体で、もしかするとクリアブラウン血統が外れているのかもしれない。
「東南アジアの自然にいそうなメダカ」ワイルドな雰囲気を見せる個体である。
産卵行動を取るF1のオス。腹ビレはブラックリム系統の特徴でもある真っ黒になっている。
さて、このF2でどんな表現のメダカが出来るか?非常に楽しみである。