お店でメダカを購入すると、ビニール袋に入れて持ち帰ることになる。通信販売やオークションなどを利用し、宅急便で届く時も同様だろう。中に入っているメダカをすぐに見たくて、容器に放したくなる気持ちはわかるが、まずは入れる容器に袋を浮かべるようにする。
これは、用意してあった自分の飼育容器の水温と、届いた袋の中の水温を合わせるために必要である。自分の手で持ち帰っているのならば、お店からそれほど時間はかかっていないだろうが、通信販売などでは、早くても前日に発送されており、移動時に外気温の影響を受けているためである。
袋を容器に浮かべ、30分ほどもすれば、袋の中の水温と容器の水温は同じ程度になる。この作業をしないで袋からすぐにメダカを移すと水温差で調子を崩すこともある。1~2℃程度の差であればまだしも、冷えた状態から暖かな所、またはその逆の場合も温度差が大きければ余計なストレスを与えることになってしまう。自分で体温を調節できる我々ほ乳類や鳥類などと違い、周りの環境に左右される変温動物であるメダカは、急激な温度変化に注意しないといけない。
こちらは屋外の容器に袋を浮かべた様子
すぐに袋の空気が入った部分が曇っていった。これは容器の水温よりも袋の中の水温が高いためで、冬場の室内のように袋面に結露がついたことによる曇りである。こうした場合も、しばらく浮かべておいてから袋を開けるようにする。