“ブラックダイヤ” 2020バージョン
神奈川県川崎市在住の中里良則氏が作出、継続的に繁殖されておられる“ブラックダイヤ”、その2020年バージョンがいよいよリリースされる。
中里氏の“ブラックダイヤ”は、“オロチ”に青ラメ幹之(星河)の交配から作出されたもので、中里氏が作出に取り掛かられたのは、2017年のことである。F3(3世代目)でようやく“オロチラメ”(当時はこう呼んでいた)の兆候が見えたところで、本格的な選別淘汰による中里式の量産が始まったのである。
https://piscesbook.com/archives/2937
それから2年半の月日を経て、F10(10世代目)
https://piscesbook.com/archives/7259
その途中段階をいつも中里氏の協力を得て、記録することが出来た。
https://piscesbook.com/archives/11083
そして昨年、「ブラックダイヤ2019」として一年前の“ブラックダイヤ”を紹介させて頂いた。このブログ記事を書いている時に、基調色は黒さがしっかりしているし、ラメも明瞭だし、私個人としては「完成した!」と感じたのだが、中里さんは、さらに累代を進めておられたのである。
そして、一昨日、中里氏から2020年版の“ブラックダイヤ”が届いた。
「おいおい!」って感じである。
2020年バージョンの“ブラックダイヤ”は、各鱗の規則性を持ったようにラメ光沢が並ぶ姿になっていたのである。
頬部にも光沢を持つものが多く、
この体側の鱗辺を輝かせるラメ光沢は、中里氏の作り続けておられる青ラメ幹之“星河”からの特徴を見事に再現していたのである。
ジッと見ていると、引き込まれそうな魅力を持っていることを感じていただけるだろう。
“ブラックダイヤ”は、作出当初から光体形のものにも注目が集まっていたのだが、今回の光体形の個体は2019バージョンより黒味が強く、ラメも、普通体形同様、ラメ鱗の並びがより良くなっている。
この一個体は、ちょっと異なった表現を見せる個体で、黒みが薄いことは見て取れるのであるが、それだけではなく、胸ビレ周辺のグアニン層の輝き方が何かちょっと違うのである。「この表現がどこから来るのか?」もう少し見てみたいと思う。
2019バージョンよりさらにグレードアップした“ブラックダイヤ”が、今年も多くのメダカ愛好家に支持されるのは間違いなさそうである。