“オロチ” プロジェクト 3
2017年6月21日に、“オロチ” プロジェクト2で紹介した、オロチ×青ラメ幹之(星河)、
そのF2がプロジェクトを進めておられる神奈川県川崎市在住の中里良則氏から届いた。
F1ではかなり幅広い表現をしていたものが、見事に目標のメダカに近い表現のものが出てきた。
オロチから黒さを受け継ぎ、体側には青ラメ幹之からのラメ光沢がしっかりと受け継がれている。しりビレ外縁の青白い縁取りもアクセントになっている。
こちらはメス個体。黒さが強いのだが、ラメ光沢が体側に移行している。ヒレなどには黄色素胞が透けて見える。真っ黒を基本とするオロチであるが、こういった個体は必ず出てくる。
こちらもメス個体。ラメ光沢はほどほどでも魅力的である。
メス個体。腹側の黒味は薄いため、黒さが全体的に薄いということになるのだろうが、この個体の方がラメ光沢は多い。しかし、従来の黒ラメ幹之とは一線を画する表現である。
メス個体。
このオロチ×青ラメ幹之(星河)、中里宅でもウチの飼育下でも太陽光を一度も浴びていない中でのこの黒さ!やはりオロチの黒色素はオロチ独特なものなのである。
オロチを屋外で飼育すれば、多くの個体が真っ黒になるが、室内、蛍光灯下で一週間ほど飼育しても真っ黒なままの個体をオロチと判断する方法はかなり有効である。
オス個体。このラメ光沢が▷の形をしているのがお判りだろうか?ラメ鱗の形状が違うことも面白いところである。
こちら、ダルマ体形のオロチ×青ラメ幹之(星河)F2である。この口先から頭部の黒の色合いはオロチそのものである。
この個体は黒さが欠除した個体。それでも青ラメ幹之の体色よりは黒さがある。一般的なブラックメダカを室内飼育すればこれぐらいの体色になったりする。おそらく、この個体を屋外で飼育すれば、もっと黒くなるはずである。
メス個体。
ダルマ体形。このダルマ体型を作るfu遺伝子は、中里さんの青ラメ幹之(星河)が持っていたものだと思われる。
基調色が真っ黒なメス個体。
中里さんは、太陽光の影響がなくても黒さがここまで上がる血統を様々なメダカに移行させる交配を続けておられるのだが、このオロチ×青ラメ幹之(星河)で、その可能性の大きさが証明できた。
今朝、見ると、普通体形のメスとダルマ体形のメスの両方が卵を付けて泳いでいた。F3で中里さんがどこまでまとめるか楽しみである。