第71回紫錦会品評大会
昨年の70回記念大会より会場を大田区の池上本門寺へと移した紫錦会。前日の土曜は雨の時間帯もあったが、71回大会の行われたこの日曜は、朝こそ曇り模様だったが、その後、陽も差す品評会日和の一日となった。
朝の会場。9時前であるが、本門寺を訪れる多くの人々がすでにおり、洗面器の並ぶ会場を気にされていた。まだこの時には空の洗面器が並んでいるだけなので、なにがあるのか不思議に思ったのだろう。何人かの人から、ここでなにが行われるのか質問を受けたものである。
その間にも魚の受付は行われており、会員たちは次々と控え池に魚を入れていた。誰がどんな魚を連れてきたのか、皆が気にしつつ、話も盛り上がる時間である。
池上本門寺にはペット供養墓である「池上の杜」があり、開会に先立ち、紫錦会の役員がらんちゅう供養を行った。
開会式後、集合写真を済ませ、審査が開始された。まずは親魚、続いて二歳魚が行われ、昼食休憩後に当歳魚の審査が行われる。合議制により、進行もスムーズである。
親魚審査
親魚 東大関 物部光宏氏
親魚 西大関 浅尾富夫氏
二歳魚審査
二歳魚 東大関 物部光宏氏
二歳魚 西大関 奥村 剛氏
当歳魚審査
当歳魚 東大関 物部光宏氏
当歳魚 西大関 足立正利氏
番付に記入される物部前会長。昨年で会長職を勇退されたが、さらにらんちゅうを楽しまれているようで、今年も好成績を収められておられた。
すべての洗面器が入賞魚で埋まったのは午後二時近く。参拝の方々も多い時間帯で、洗面器周りは大勢の人で賑わっていた。一般の人にもらんちゅうという存在は知られているようで、その見事な姿や色合いに歓声があがっていた。
伝統を感じさせる木桶を使っての展示も紫錦会ならではである。
そうした様子から足を止める方も多く、近くの会員に魚の見方や「横綱はどこに?」といったお約束の質問をされていた。こうした一般の方々とのふれ合いは、らんちゅう飼育の裾野を広げることに役立つだろうと思えた。