鳥取県境港市にある『あらしまやメダカ』訪問!

2019年4月28日、午前中に雲州三色、野尻さんのメダカ撮影を終え、この日は愛媛松山まで移動をする予定だった。
過去2年は野尻さんの飼育場を訪問させて頂いたのは5月3日のこと、その日は広島県廿日市市にある『めだかの館』では、日本メダカ協会のメダカ品評会が行われており、いつも行き違いになっていたのが、鳥取県境港市にある『あらしまやメダカ』の佐々木圭さんであった。

野尻さんの撮影が午後1時には終わり、そのまま愛媛に向かうのは惜しい。そこで佐々木さんに電話を入れると、「えっ?来るんですか?」、「良いのいないっすよ!」と佐々木さん、「大丈夫!行くから!」で出雲から境港へと車を走らせた。

連休中だったが高速はスイスイ!境港へは余裕で早めに到着できる!と思って境港への橋を渡ると渋滞(汗)、そう境港駅前にあるゲゲゲの鬼太郎の「水木しげるロード」という観光名所へ向かう渋滞にハマってしまった(汗)境港に入る前には多くの牡丹園があり、花を見にこられる観光客も合わせ、なかなかの渋滞であった。

ようやく到着した『あらしまやメダカ』、そこは佐々木さんの曾祖父が始められた「あらしまや」という屋号の酒屋さんがあり、「???」と思っていたら、佐々木さんのお母さんが、「メダカはこの奥にある」とのこと、カメラバッグを背負って、佐々木さんがメダカを作っているハウスへと向かった。

こちらが『あらしまやメダカ』のハウスの様子である。

屋外にも飼育容器が並んでいた。

こちら、別棟のハウス内のメダカ飼育容器である。

元々、歯科技工士だった佐々木さん、2011年に歯科医院を退職され、改良メダカ専門店の『あらしまやメダカ』をオープンされたのである。今年で8年目を迎えたメダカ専門店なのである。

飼育容器のメダカを見せて頂いていて、「オッ!」と思ったメダカがこのダークブルーの色合いを持った個体であった。

佐々木さん、熱帯魚は小学生の時から飼育をされておられたこともあり、メダカに関しても、「自分で作る!」ことを信条とされておられる。メダカ飼育を始められたきっかけも、琥珀透明鱗光スモールアイのサムライタイプを見たことだと言われ、「交配してこういうメダカが自分で作ることが出来るんだ!?」というところに興味を持たれたというから、相当である。

そして、このメダカも、佐々木さんの独自の交配によって出現したメダカであった。大元はスミレ(幹之血統を持った白ブチメダカ)ブラックベースにして、琥珀色の二色のメダカにされたと言われる。そこに雲州三色から出てくる幹之血統の強い三色体外光タイプをプロトタイプとしたものにラメと体外光を入れて累代繁殖したものから出てきたそうである。一匹、一匹の持っている特徴を見ながら、「こうなれば面白いな!」という佐々木さんの感性が作り出したメダカだと言える。

これが今年、数が出てくるようになればかなり面白そうである。

佐々木さんの十八番の一つがブラックメダカである。AMBと名付けられたブラックメダカで、「アラシマヤブラック」の略称である。黒系のメダカはオロチが出てから、他の系統はあまり注目されなくなっているものの、交配用のブラックとしては、このような単に「ブラックメダカ」と呼ばれているメダカは大切である。

こちら、千葉県にある『めだか夢や』の馬場さんが名付けた“ジュエル”である。体側にグアニンの輝きを持つ系統で、横光と呼ばれていたものの子孫である。こういった体外光の変化形も佐々木さんはしっかりと残しておられた。

非透明鱗のメダカである。白抜けする部分をわずかに見せているので、紅白系ということになるのだが、こういったメダカは種親として利用価値がある。

体外光を持った三色である。他のところから「三色体外光」を入れずに灯血統を用いて、佐々木さん独自で三色柄で体外光を乗せたものである。優れた種親を導入してしまえば容易なのに、佐々木さんは「自分で作る!」を貫いておられたのである。

その他のメダカでも気になるものを撮影させた頂いた。

佐々木さんのメダカは以下のホームページから購入することが出来る。

https://arashiamya-medaka.com

「ページになりますか?」と佐々木さん、「全然、大丈夫!面白かったよ!」とお答えして境港を後にした。

帰宅後、佐々木さんに気になるところを電話で話をさせて頂いた。「もうちょっとそれぞれの品種のストック数を増やした方がいいんじゃないか?」と率直に感想を述べさせていただいた。すると佐々木さん、「そこなんですよね!」とご自身でも気づいておられたのである。

境港は今からが春本番!素質のある魅力的なメダカを多品種持っておられたのだが、今年は是非とも数採りを実現させてくれることだろう。

ホームページを見て、「sold out」になってたとしても、少し気長に、佐々木さんがメダカを育て上げる期間を待ってみて頂きたい。

数採りが実現した時、『あらしまやメダカ』のオリジナリティに富んだメダカは更に注目されることだろう。

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