錦鯉飼育で養われた審美眼を駆使される『めだか日本海』さんのキレのあるメダカたち

5月2日、早朝のMAXときに乗って、東京駅から新潟県、燕三条駅へと向かった。

透明鱗紅白、“綾錦”と“寿々紅(すずべに)”を作ってこられた、『めだか日本海』さんのメダカを撮影させて頂くためであった。『めだか日本海』さんの作られるメダカは、メダカ愛好会の中ではよく知られている質の高い魚であり、その魚を撮影させて頂くこととなり、新潟に向かう新幹線の中でも、自分自身、楽しみであり、「気合を入れて撮影するぞ!」と集中力を高めていたのである。

『めだか日本海』さんの“綾錦”である。メダカ交流会inエヒメの垂水政治さんの作られた透明鱗紅白で、『めだか日本海』が累代繁殖されている魚である。

『めだか日本海』さん、この呼称は中島吉治さんのブログタイトルから来ているものである。

https://ameblo.jp/medaka-nihonkai/

こちらがブログである。

https://www.instagram.com/medakanihonkai/?hl=ja

最近は、こちらのインスタグラムでの写真アップの方が主流になっているようである。

http://eoktno.blog.jp/

こちらはメダカ交流会のブログである。

中島さんが本格的にメダカ飼育を始められて10年になると言われる。それまでは20代の頃から錦鯉を飼っておられ、錦鯉の品評会への出品をされながら、20年の錦鯉飼育歴だったそうである。45cm以下の部門で総合優勝を果たされ、錦鯉では、中島さんは目標を達成されたのである。総合優勝時の錦鯉の品種は“白写り”、品位と豪快さを兼ね備えた美しい品種である。

その後、ウチョウランの栽培を経て、白メダカを購入されたのが、メダカ飼育のきっかけになったと言われる。

錦鯉の三色、紅白という人気品種に似た、透明鱗三色の“紅桜®︎”を飼い始められた中島さん、しかし、錦鯉の三色のようなキレのない墨が気に入らなかったそうで、「それなら墨を抜いていこう!」から紅白作出が始まったと言われる。

メダカを求めているうちに、垂水政治さんと知り合われ、垂水さんの幹之や綾錦を入手、そして、何より、垂水さんからメダカについて色々な話しを聞くことができたことで、中島さんのメダカ作りは更に本格化したそうである。

こちらが中島さんの室内の飼育設備である。

中島さんの作る女雛である。体形が良いこと、そして、垂水さんの女雛の理想的な姿を忠実に表したような、見事な女雛であった。

こちら、夜桜から出た一匹である。

こちらも夜桜から出てきた黄色系のメダカである。

こちらも夜桜

これは、白体色の夜桜である。オーロラの血統がこのような表現のメダカも出現させるのだろう。

こちらは中島さんの煌である。

こちら、黄金色でラメ光沢をもった煌から出てきた個体で、新しいタイプとして分離できそうであった。

夜桜にしても、煌にしても、作出者である垂水さんから種親が来ているため、この変化は全て、夜桜血統、煌血統の中に潜在的にあったものが表現されていると言えるのである。

「やっぱり飼うなら信頼性の高い、本物を飼う」のも中島さんの信念の一つである。

そして、今年、新たな非透明鱗性の紅白として、中島さんの交配によって作られた魚がこの紅白である。「秘密兵器です!」と笑いながら言われた中島さんだが、この魚の出来には手応えを感じておられるのは間違いないと思われた。この“秘密兵器”の元親も撮影させて頂いたが、そちらは『メダカ百華 第7号』にて掲載させていただくことにする。

こちらは中島さんの弟さんが、綾錦と紅観音®︎を交配したものを元に、黒を抜いていく選抜交配をしながら、作り上げた透明鱗紅白の、ハウスネーム“寿々紅”である。この交配の意味は、解る人には解るところであろう。

中島さんの目標は、「ミニチュア版の錦鯉を作ろう!」という部分にあり、「魚は際(きわ)!』とはっきりと言われるのである。

この長年、錦鯉を飼われてきた選別眼、鑑識眼が「模様主体での種親選びでも、質を重視する」と言われるのである。

中島さんにとってのメダカ作りは「良い人との出会い」があって更に中島さんを本気にさせたところが強そうである。「もし、垂水さんに出会わなければ、メダカは止めていたかもしれない」とまで言われるのである。

「自分の性格上、何かに没頭していたいんです」と中島さん、「仕事を一生懸命するなら、趣味も一生懸命やる!」、「趣味を一生懸命やりたければ、仕事も一生懸命にやれる」と言われるのである。

その中島さんの想いが乗り移ったように、中島さんのメダカは「作り込まれていた」のである。「新潟に中島あり!」そのセンス、感性、そして情熱を十分に堪能させていただけた。

今回、多くのメダカを撮影させて頂いたが、新潟県はこれからが本格的な採卵シーズン、今年の中島さんの作られるメダカもまた必ず、見せていただきたいと思えた。『メダカ百華』の常連のお一人になることは確定である!

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