紅薊(べにあざみ)の持つポテンシャル 西村雅行氏の飼う紅薊を見て…
二年前、岡山RSKバラ園で行われた、メダカ交流会inエヒメの展示会で、愛媛県松山市の『ザ・メダカ』の玉井さんが展示されていた“真っ赤な紅薊”はとても印象強く、『メダカ百華 第4号』の表紙画像の一匹として使用させて頂いた。
左、一番上に掲載させて頂いた個体である。
その紅薊をタイプ分けして飼育、繁殖されている方が、愛媛県松山市在住の西村雅行氏であった。
玉井さんが広島県福山市の瀬尾開三氏の飼育場より紅薊を愛媛に持ち帰ったところ、大人気ですぐにいなくなってしまいそうだったと言われる。そこで玉井さんは、残った紅薊を西村さんに託されたのである。
「何故?西村さんに託されたんですか?」と玉井さんに尋ねると、「一番、安全なところだから」、「託した魚を仕上げてくれるから」と答えてくださった。
今年の春の時点で西村さんが満足されている個体がこちらである(汗)
「こ、こんなに赤くなるのか!」と驚かされてしまった。
横見でさらに驚いた。背ビレ、尾ビレがフルレッドを呈していたのである。
「紅薊ってここまで赤さをヒレに表現できるのか!?」と目が釘付けになってしまった。
これは紅薊から出てくる三色柄の個体である。『メダカ百華 第6号』で「第三の三色メダカ」として紹介させて頂いたものが、この紅薊、そして乙姫血統が入ったものなのだが、紅薊の累代繁殖だけでも出てくる三色表現の個体も魅力的なのである。
「これぞ紅薊!」と言える素晴らしい個体を多数、撮影させて頂いた。
紅薊から出てくる白ベースのタイプである。
こういった表現を見せる個体を見つけると、「何と交配させようか?」色々と想像できて楽しいのである。
最初に掲載した背ビレ、尾ビレがフルレッドになる個体は、「楊貴妃と交配することで、楊貴妃の尾ビレを赤く出来るのだろうか?」とワクワクするところもある。
今年はもっともっと、紅薊、そして乙姫血統を積極的に他品種に交配してみたいと思っている。