女雛の模様
女雛の模様は頭赤の面被り模様と刷り込まれていた。それというのも、最初に見た個体がそうした表現だったり、画像で見たものも頭部が黒灰がかった体に頭部の柿色という姿であったのが頭にこびりついていたものである。
その後、女雛を入手してみると、そうした表現だけでなく、非常に多くのバリエーションが見られたものであった。
腹部辺りまで色づく表現
柿色の面積が広い表現
部分的に入る表現
日の丸タイプなんて言い方もありか?
しかし、いろいろな方に話しを聞いていると、面被り模様にこだわって殖やされている方が多いこともわかった。
先日、お邪魔した「のぶりん」さんの女雛
やはり作出者垂水氏の発表された面被り表現の女雛がものすごく印象に残ったそうで、女雛はもちろん、三色ラメなどでも面被り表現にこだわっておられた。ただし、面被りで満足いく表現は千単位でとっても3割に満たないほどだそうで、追求し甲斐のある姿だとされていた。
こちらは「上州めだか」さんの女雛ラメ
「だんぜんラメが好き」とおっしゃり、女雛にもガッツリとラメを入れられていた。やはり頭赤の丹頂型の表現にこだわりをお持ちで、女雛の発展型である煌丹頂なども作られている。ただ、やはりこの表現の出現は2割弱だとおっしゃる。
この頭赤の表現にこだわりを持つ愛好家やブリーダーは多いのだが、出現率としてはそれほど高くないものだということもわかったものである。だからといって、他の表現がダメということではない。あくまで自分もこの表現が好きだからというだけで、好みやこだわりはひとそれぞれである。
こちらは「猫飯」で種親にされていた女雛
柿色と黒がまだら状になっていたり、逆に頭以外に柿色がくっきりと入っていたりする。これは「猫飯」の池谷さんがあえてよく言われる女雛のイメージを壊したく、「らしくない女雛」を目指して選ばれた親であった。
頭だけ柿色の姿を目指したり、それとはまったく違う表現を作り出したりと、その表現は無限と言える。女雛を殖やす人それぞの作る姿が楽しみだとも言え、次世代の姿に夢が広がるものである。