『めだか屋おおいた』さんの、ハウスネーム“優姫(ゆうひめ)”と“女神”
こちら、『メダカ百華第6号』で紹介させて頂いた、「“紅薊”、“乙姫”血統の持つ可能性」のページである。
2017年以降、この“紅薊”、“乙姫”血統は新しい交配の方向ではとても重要なものになってきているのである。
その話は、『メダカ百華第4号』でも書かせて頂いていた。
ヤフオクで、頻繁にメダカの出品個体をチェックしているのだが、“紅薊”、“乙姫”の良個体はそう簡単には見つからない面がある。それぞれの特徴をしっかりと表現した個体を累代繁殖で維持することは思うほど簡単なことではないのである。
品種名だけでメダカを探さずに、出品されている魚それぞれの長所、特徴をじっくりと見ていけば、時として良いメダカに出会えるのである。
この個体も、先月、ヤフオクで見つけた、『めだか屋おおいた』さんが出品されていたハウスネーム“女神”である。
『めだか屋おおいた』さんは、http://medakayaoita.com
大分県大分市にある、首藤輝明氏が主宰されているめだか専門店である。
ヤフオクでの出品魚は以下からチェックできる。
https://auctions.yahoo.co.jp/seller/pakanet
この“女神”、『めだか屋おおいた』さんのオリジナルタイプで、去年の春にまとまって出てくるようになり、“女神”のハウスネームを昨年付けられたそうである。
この表現のメダカが出てきたのは3年前に確認されていたそうで、「“紅薊”を交配されたのですか?」と尋ねさせていただくと、「『メダカ百華』で“紅薊”を見て、綺麗なメダカがいるなぁ!と思った」と首藤さん、この表現は首藤さんの交配によって作られたことを知ることが出来たのである。
『めだか屋おおいた』さんは、以前から“クリアブラウン”、そのオレンジ色の体色が強いハウスネーム“古代”、“黒鱗”など、ブラックリムタイプの繁殖、販売されておられ、その血統がこの“女神”が受け継いでいるのだろう。
この“女神”、一度、採卵してみて、そのバリエーションを見た後、他の品種との交配に使うのも面白そうである。
その“女神”から別表現を見せるものを首藤氏は“優姫(ゆうひめ)”のハウスネームを付けておられる。
こちらが“優姫”である。頭部の赤さが濃い個体群を選抜されたものである。“女神”が体側にまばらに黒色が現れるものを選抜されたと言われ、今の“女神”からはこの“優姫”も出てくる可能性がある。
全国各地でブラックリムタイプの似た表現をしたメダカが収斂的に出現するのだが、この“女神”、“優姫”も首藤さんが「より赤いメダカを!」を追求した交配から出現したものである。
採卵が楽しみである。