横浜観魚会第108回品評大会
東部大会が終わり、少しは落ち着いたかと思えば、本拠地横浜の大会である。
天気予報は問題なし、というか今の会場の南部市場は屋根付きなので雨の問題はない。
気温も下がり秋らしく…と思っていたが、この日はやや暑さが盛り返した。そして海際なのだが、あまり風もなく、バタバタしたのもあるが汗だくの1日であった。
まずは魚の受付開始。
次々と魚が控え池に入れられていく。その池を眺めながらのらんちゅう談義も盛り上がる。
こうしたたくさんのらんちゅうが集まる様子を見る機会はそうはない。会によっては誰もが自由に見られるわけではなく、魚係や審査員などの特権ではあるが、勉強にもなる場面である。
そして少し押しながらも開会。
集合写真を済ませて、スピーディに審査が開始される。
筆頭魚係による手順の指示がされていた。審査中、そして番付が確定した魚を運ぶ導線の確保などが確認されていた。
審査場は親二歳と当歳の二ヶ所に分かれる。
順番としては二歳から開始し、終わったらその場で親の審査が行われる。
数の多い当歳は二部門が終わってもまだまだ終わらないものである。
親魚審査
親魚 東大関 齋藤一成氏
昨年も同じ魚で東大関を獲得。さらに迫力ある姿にしての連覇であった。そのボリューム感は別の大型魚を見ているようだった。
二歳審査
二歳 東大関 田村 智氏
先週の東部大会では西大関を獲得した魚。この日を最終目標にして、前週は「調整日」と言うだけありベストな姿に仕上げてきた。横浜のムードメーカー?一際盛り上がっていた。
当歳審査
当歳魚 東大関 加藤貞信氏
激戦を制したのは美しい泳ぎを魅せる渾身の魚。生粋の横浜メンバーである氏がついに東大関を獲得。素晴らしい笑顔であった。
横浜観魚会では、関東東錦の品評会も同時に行われている。こちらは東錦の審査
屋根付きの会場ではあるが、東錦審査場の上は陽の光がさす。洗面器の白に東錦の色合いが映えていた。
親魚 東大関 中根俊彦氏
二歳魚 東大関 高瀬有三氏
当歳魚 東大関 高瀬有三氏
番付が確定し、洗面器が魚で埋まれば後は魚談義である。
この日も関東はもちろん、四国からも仲間が駆けつけ、大いに盛り上がっていた。
中には暴走行為に出る者も…
ということではなく、市場ならではの移動手段。昼食場へと搬送中である。
東大関から前頭まで相撲番付に沿って並べられるらんちゅう。もちろん上位の注目は高いのだが、前頭の魚までしっかりと見応えはあり、話のネタは尽きない。横浜観魚会の当歳は、前頭三十枚目まで洗面器に乗るので、合計76匹が入賞でお披露目される。しかし、それと同じくらいの魚は溜め池には残されている。どの魚もこの日のために丹精込められてきた魚たちである。そんならんちゅうたちをじっくりと見て、仲間と盛り上がることのできる日であった。