メダカの卵、稚仔魚 6 “あけぼの”の孵化直後の仔魚
今年も本格的な梅雨になり、曇天のグズついた天気の日が続く。雨が降り、日照が減っていれば、それだけ水温も上がらないのであるが、雨が上がり、湿度が高い蒸し蒸しとした陽気になった時は注意が必要である。
今朝もベランダに置いてある採卵用の種親の飼育容器は待ったなしで水換えをした。
別にメダカの調子が悪くなさそうでも、今朝までの雨が上がり、気温が上昇する天気予報が出ていたら、私は有無を言わさずに水換えすることにしている。
先日も書いたように、青水になっている採卵用の容器の水は、雨水が入ったり、雨が上がって気温が上昇、しかも風があまりない環境になると、急激に植物プランクトンが死んだりするからである。また、いつもと同じように人工飼料を給餌している場合、雨水が入ったり、水温が急上昇する時など、飼育水の条件が悪くなっている場合は、その一回の給餌で飼育水中のアンモニア、亜硝酸濃度がメダカの致死量に至れば、短時間で全滅してしまうことも考えられる。
今日のように、雨上がりで、気温の上昇が考えられる天気予報が出ている時には、私は給餌の前、あるいは給餌を止めて水換えをしてしまう。水換えは、食塩を加えて、ほぼ全量の水換えをしてしまう。
中途半場に部分水換えをするのは、薄青水程度までで、底層にいる魚影が見えないほど青水になっているなら、ついでと言ってはおかしいが、全水量の水換えをした方が魚の状態も観察しやすいし、楽なのである。それに、青水の水中で産卵された卵は、数は少なくなるし、卵の状態も悪く、指で摘むと溶けるように潰れてしまう卵が増えてしまう。青水を引っ張って飼育することに何もメリットはないのである。
別に経験が長いから出来るという訳ではないのだが、水道水に湯沸かし器のお湯を混ぜて水温を合わせた、新水として使用している。その際、メダカの状態を見ながら、食塩を0.1〜0.3%の濃度になるように添加するようにしている。
水換えが遅れて大切な種親の状態を崩してしまうことは、早め早めの水換えによって避けることが何よりである。
さて、今日は、早朝から水換えをしていたのだが、“あけぼの”の種親を入れているところの水換えをする際に、卵がかなり付いてい他ので、プラケースに新水を張って、そこに産卵用モップを入れておいた。
すると、孵化を待っていた卵がかなりあったようで、数時間後にかなりの孵化仔魚が浮上してきた。
孵化直後の仔魚がこれだけまとまって揃うのはラッキーだったので、シャーレに入れて撮影することにした。
メダカの卵は水温26℃で9日間で孵化に至る。メダカの孵化は、メダカの仔魚が自力で卵の殻を破るだけではなく、孵化の際、卵膜を溶かす孵化酵素の分泌によって卵の殻を破って出てくる。
このために新しい水に入れることで孵化が促進される。
まとまって孵化してくれれば、サイズのばらつきも小さく出来るので、その後の育成は少し楽になる。
さて、稚仔魚だらけになってきてしまった状況をいかに脱するか? 1.5cmを超えてくれるまで一生懸命、稚仔魚の水換えと給餌をして、成長を促進するだけである。(汗)