カクレクマノミの品種
淡水性の熱帯魚に比べると、自然から採集してくるのがほとんどであった海水魚であるが、最近では養殖された自然を知らない魚もだいぶ流通するようになってきた。
その中でも特にバリエーションが豊富なのがクマノミの仲間であるが、クマノミの人気種といえば、やはりカクレクマノミ。流通する養殖クマノミのほとんどがカクレクマノミのバリエーションと言える。
まずは体色の変化
カクレクマノミが元々持つ体の白いバンドを広げたスノーフレークやプラチナと呼ばれるタイプ。
以前は自然下でごくごく稀に採集される程度であったが、最近では養殖の成功により、よく見られるようになった。中には白の面積が広がり、模様どころか体全体が白く輝く表現も見られる。
反対に黒いカクレクマノミも
こちらもカクレクマノミの地域バリエーションとして黒い体色のタイプが知られていたが、養殖されるうちにバンド模様が消失し、まるで別種のような姿になっている。
こちらはピカソクラウン
カクレクマノミの白バージョンではない。カクレクマノミと似たカラーリングで知られるペルクラ種の改良品種になる。よく似た二種であるが、見慣れると顔つきの違いに気づく。きつい顔つきがペルクラ、やさしい顔つきがカクレクマノミという感じ…
に見えるかな?
こちらはネブラクラウン
ピカソのバリエーションで、ラテン語で霞やもやを意味するネブラと呼ばれるようだ。模様の表現でタイプ分けがされるほどいろいろな姿が作出されている。しかもこれらの模様は1匹1匹で微妙に違っており、好みの個体を探す楽しみもある。ただし、そこにはまると、エンドレスになるという悩ましさもある。
そしてついに登場、ロングフィンオセラリス
カクレクマノミのヒレ長タイプである。各種の熱帯魚や錦鯉、最近ではメダカのヒレ長なども話題になったが、養殖のカクレクマノミでもこの表現が作出された。
まだまだ数は非常に少ないようだが、この表現がこの先どのように磨きをかけられていくのか楽しみである。