『岡崎 葵めだか』の“カブキ”のバリエーション!

先日、愛知県岡崎市にある『葵めだか』さんに、“カブキ”のバリエーションの撮影にお邪魔させて頂いた。

『葵めだか』の店舗にお邪魔させて頂くのは2015年の春以来、3年ぶりになってしまっていた。その時に、天野雅弘氏が作られ、品評会に出品された“カブキ”のペアを購入させて頂き、自分の“カブキ”のストック写真としたのである。

 天野さんがメダカの飼育を始められ、本格的な繁殖を手掛けるようになって14年目、『岡崎葵メダカ』を始められたのは今年で5年になった。天野さんは、人気ブログ、「岡崎葵メダカのつぶやき」
http://blog.livedoor.jp/aoimedaka/

をアップされており、これまで天野さんがその存在を世に広く知らせた改良メダカの銘品種は、数多い。“風雅”、愛媛県西条市の垂水政治氏が作る“女雛”、“煌(女雛体外光)”、そして今年は、私も懇意にして頂いている神奈川県川崎市の中里良則氏の作る“ブラックダイヤ”を同時期に全国一斉販売を仕掛けられ、2018年のメダカシーズンのオープニングのビッグニュースとなった。

 天野さんの作出された改良品種、“カブキ”は、オスに青幹之光メダカ、メスに白幹之メダカ体内光を交配して始められた系統である。交配が始められたのは2010年のことで、F1では青幹之透明鱗が主に生まれてきたことは『メダカ百華第2号』で紹介させて頂いた。

 F2に至り、その中に緑っぽい体色の個体がいたそうで、その一匹だけが天野さんの気に止まり、“緑色カブキ”の方向を目指そうとされたと言われる。

天野さんが言われる“カブキ”の定義は、「“カブキ”とは2012年に誕生した頭部分が黄金、ボディが黒基調で幹之の体外光を持つ個体の血統」というものが基礎となっている。

2015年取材の段階で、“カブキ”、白“カブキ”、“カブキ”系統黒幹之が発表されていた。

「初代カブキの血筋が流れるもののみが“カブキ”系統である」と言っておられた天野さん、“カブキ”に似たメダカはそこここで見受けるようになったのだが、「初代カブキの血筋のみ」とされる天野さんの“カブキ”への思いと情熱がこのメダカを作っているのだと感じた。

天野さんのメダカの情報収集というか、各地の著名なメダカ愛好家を訪問される熱心さが天野さんのメダカに磨きをかけることに役立っているのは間違いない。

2015年に取材をさせて頂いた際、天野さんは今後の目標として、「黒錦“カブキ”とかグリーン系のラメ幹之メダカとか三色+幹之メダカそういったメダカを作りたい」と言われていた。

「幹之メダカの輝青色を柄として扱う感じで、“カブキ”にしても歌舞伎衣装のような色模様のメダカにしていきたい」と言っておられた天野さん、「やっぱり難しくても三色がいるんなら、四色、五色…っていう感じで作っていきたい」とメダカ作りの想いを語ってくださった。このメダカに向ける情熱、“熱い気持ち”を持っておられるのが天野さんなのである。

そして、三年が経過した天野さんの飼育場には、その目標を達成された“カブキ”のバリエーションが泳いでいたのである。

“カブキ”系統の交配を進めている繁殖用のハウス内である。

こちらでは白“カブキ”系統が繁殖し、もうすぐ販売サイズという個体が群泳していた。

“カブキ”である。

2匹とも“白カブキ”である。冬越しした個体なので、下の個体は緋色が色抜けしてしまったが、じっくりと見ると黄色斑は残っている。

“カブキ”系黒幹之である。これも“カブキ”が発表された初期から作られていたタイプである。

この2個体も“カブキ”系黒幹之である。体外光が青光りするタイプである。

こちら、黒錦“カブキ”系黒幹之である。2015年の段階で、天野さんが「作りたい!」と言われていた一つで、それを実現されていたのである。この表現そのものも魅力があるが、まだまだ手が加えていけそうな種親としても魅力たっぷりなタイプである。

黄三色“カブキ”である。

このメダカが出る交配の段階で、出てきた従兄弟関係のメダカが…

この個体である。表現は非透明鱗三色である。今はこの2匹でペアリングされて採卵されたおられた。

この3個体全て、黄三色“カブキ”である。ラメを持っている個体もおり、このメダカのような多色な表現も天野さんが当初から狙っておられたタイプである。

ウコン“カブキ”である。これ個人的にはとても魅力的に感じた個体の1匹である。

こちらもウコン“カブキ”である。

これはウコン“カブキ”から出現した黒系の個体である。交配品種なので、表現がバラけるのがメダカであるが、こういった一個体に注目して更に進めていくのも改良メダカの楽しみだし、飼育者個々が持つ感性を発揮できる部分なのである。

碧翡翠(みどりひすい)“カブキ”である。これ、結構、緑色の表現が明瞭で、もっとガッツリ撮影させて頂いているのだが、『メダカ百華第5号』で「緑色のメダカ」として紹介する予定なので、ここでは一点だけ掲載させて頂くことに留めさせて頂く。

碧翡翠(みどりひすい)“カブキ”の青翡翠バージョンである。そもそも翡翠“カブキ”を作出する際に、アルビノコスモが交配されており、コスモの表現を残していると感じた。

現在、様々なハウスネーム、ブリーダーネームが乱雑に使われている時代になっているが、自分が作ったと名乗りたいなら、そのメダカをもっと大切に扱い、そのメダカをずっと改良していってもらいたい。入手したメダカをいきなり名称を変えるのは論外なのだが、入手したメダカを繁殖しただけで、「自分が作った…」という安易な考え方もこれからどんどんなくなってきてくれることを望みたい。

この“カブキ”は、次に紹介させて頂く、hiro48jpのハンドルネームで発展させた“カブキ”をヤフオクで出品されておられる川戸さんを始め、“カブキ”というメダカをじっくりと繁殖させてこられた方々の手によって、再び、ブレイクする時を迎えたように個人的に感じる。そして、自ら作られた天野さんがここまで様々な“カブキ”系統にされていたことにも敬意を表したい。

改良メダカを撮影し続けてきて、この“カブキ”を天野さんの飼育容器から出して頂き、撮影させて頂いた楽しい時間は、自分が独り占めできる至高の時間であった。

天野さん、ありがとうございました!

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