ゴーストザリガニの交接2
普段は1匹ずつ個別に飼育しているザリガニたち。
狙った2匹をペアにして同じ水槽へ入れ、交尾させる。その合わせるタイミングの目安としてよく言われるのがセメント腺である。
メスの尾扇に白く結晶状に現れている。
これは腹脚の基部などにある分泌腺から出る物質で、腹脚に卵を固着するためのものである。スジエビなどもこれを使って同じように抱卵する。同じ甲殻類であるフジツボも分泌するセメント物質によって基質に固着する。水中で固着する物質ということで、様々な業界で研究されてもいる。
個体によって尾に色が乗っているとわかりにくい時もあり、裏側からの方がわかりやすい。
尾扇や腹脚がやはり白くなる。
このセメント腺が出てきたメスを産卵の準備が出来てきているということでオスと一緒にするのである。
ただし、セメント腺があるからといって必ず交尾するとは限らない。セメント腺が見えていなくともすんなりと交尾することもあるし、見えていてもオスから逃げまどうメスもいる。あくまでひとつの目安としておくとよい。
オスはいつでもOKという感じなのでメス次第になる。メスの準備が出来ていれば、合わせるとすぐに結果は出る。
オスが近づいてくると、メスは両手を揃えて伸ばし、棒のような態勢をとる。
それをオスがハサミを使ってひっくり返して交接開始である。
準備が出来ていないメスならば、こんな態勢をとるどころか、すぐにオスから逃げるようにする。少しの間観察しても逃げているようであれば、引き離して次のチャンスを待ちたい。そこで粘るとメスのハサミをもがれたりなどの悲劇に合うこともあるので。