メダカと水草 アマゾンフロッグピット
アマゾンフロッグピットはコインのような丸い葉を展開する浮遊性の植物で、メダカ飼育のお供としても普及してきている。
本来は中南米を原産地とする浮き草の仲間で、熱帯魚の鑑賞水草として流通していた。熱帯魚店で扱われていたが、最近ではホームセンターや街の花屋さんなどでも夏季には見かけるようにもなった。特徴は丸い葉に厚みがあることで、これはホテイアオイの気嚢のように強い浮力の元になっている。
厚みのある葉はカメの甲羅のような雰囲気もあり、指で押すとクシャッと潰れる。
水中に枝分かれした細かな毛根が密生する根をぐんぐんと伸ばしていく。日光の当たる明るい環境であれば、元株からランナーを伸ばして殖えていく。ひとつの葉の大きさは環境によって変わるが、1円玉から500円玉くらいまでで、それほど大型化はしない。光は強い方がよく、室内などでは小型化する傾向もある。
暖かく、光も十分にある環境では、水面を覆い尽くすほどに殖えることもある。ある程度の数であれば、日除けやメダカの稚魚の隠れ家などにもなるが、水面が見えなくなるほどでは鑑賞の妨げや密生した根でメダカの遊泳スペースがなくなってしまうことにもなるので、適度に間引くようにするとよい。南米原産のために寒さには弱いが、池や川などに遺棄することをしてはいけない。