『メダカワールド』訪問
この日の締めは埼玉県の『メダカワールド』へ。初めてお伺いしたのは、2018年、メダカ百華5号の取材であった。その後も百華の発刊の度に訪れているのだが、毎回、その設備は増強されている。
現在の様子。右の大ハウスは、前回訪れた際には、まだ外側が完成したばかりで、中身は空であったし、外に並ぶプールはなかった。左奥に見えるハウスは、今回初めて見たもので、こちらはまだ中身は半分ほどしか容器が置かれておらず、これからである。最初に見た頃から、総数がよくわからないほど様々なサイズの容器が何カ所にも置かれていたのだが、それらを徐々にまとめていかれているようにも感じる。ただ、店主の小熊さんは、平日は医療器具製造会社にお勤めで、『メダカワールド』の営業は週末の土日のみである。普段のメダカの世話は、お仕事から帰ってからの夜の時間になる。それでいて、どの容器もしっかりと管理されており、いったいいつ休まれているのか?不思議に思ってしまうほどである。小熊さんの人柄か、多くの愛好家や同業者にも慕われている。それは小熊さんの接客を見ていても、よくわかる。
新設された大ハウス内には、ジャンボダライが並び、販売用のメダカが多数泳いでいる。小熊さんは、そのお客さんの求める品種を目の前で掬い、一緒に横見などを見ながら説明をされる。この日も次々と訪れるお客さんに対応されていた。リピーターのお客さんも多く、前に持っていったメダカの話で盛り上がったり、初めてのお客さんには好みを聞いたり、作りたい姿にするのに向いた品種や組み合わせを説明したりと、楽しげに話されていた。
こちらのハウスは、温度管理もしっかりとされているダルマメダカのハウスである。上段の発泡には、採卵中の親魚が5~10匹ずつ収容されていたり、稚魚が育成されている。床置きのジャンボダライには育った個体がおり、ここから販売用にもされていた。この日は、このハウスにこもってダルマタイプの撮影に集中した。
三色ラメのダルマ
オロチのダルマ
紅白ヒレ長のダルマ
青蝶のダルマ
深海のダルマ
これらは一部である。多種多様なダルマメダカがおり、そのしっかりとした作りが『メダカワールド』小熊さんの真骨頂でもある。もちろん、普通体形のメダカも作られている。基本品種は当然として、“紅灯”や“愛染”といったオリジナルの柄物も作出されている。この辺りは、今回のメダカ百華11号で紹介させていただいた。次回の12号の材料集めでも、当然、お伺いさせていただく。訪れる度に進化している『メダカワールド』、次はなにを見せていただけるか、楽しみである。