中里良則氏の次の次の手 リアルロングフィン“ブルージェイ”
2020年の10月に一斉リリースされた、神奈川県川崎市在住の中里良則氏が2020年6月22日に見出し、遺伝を確認された“中里リアルロングフィン”は、これまでのヒレ長系統のメダカとは一線を画す、全く新たなヒレ長の系統として、2021年以降の改良メダカの世界を牽引していくことは間違いないだろう。
『メダカ百華第10号』では巻頭で紹介させて頂いた。
https://www.instagram.com/p/CERSgv3pinG/
こちらは中里氏が“ブルーライト”と中里氏が累代繁殖してきた幹之メダカの中から系統立てた“幹之TS”を交配して進めてこられた、“ブルージェイ”である。
https://www.instagram.com/p/CHwfVRVJB3R/
その“ブルージェイ”に中里氏が別系統の“幹之S”から現在まで累代繁殖されている“プラチナ幹之”を交配して作られた“プラチナブルージェイ”である。
“中里リアルロングフィン”は、オリジナルは“幹之リアルロングフィン”で、他系統との交配でもF1から一定の割合でリアルロングフィンが出てくることから、リボングッピーのように顕性遺伝(優性遺伝)することが確認されており、中里氏は、別系統の“プラチナ幹之”、“プラチナ幹之”と中里氏の青ラメ幹之である“星河”との交配によって進められている“プラチナ星河”でもリアルロングフィン化が既に完成しており、昨年の11月から順次リリースされてきている。
そして、オリジナルの“幹之リアルロングフィン”に“ブルージェイ”を交配したものを、今回、初めて撮影させて頂き、発表することになった。
“リアルロングフィン・ブルージェイ”である。
光体形のため、F1は全て普通のヒレで、F2でリアルロングフィンが分離して出てきたものである。光体形の系統でも、リアルロングフィンが遺伝することが確認されたもので、光体形特有の背ビレの大きさでもリアルロングフィンの特徴が現れている。
この見事なヒレの伸長具合に思わず引き込まれてしまった。
こちらは“リアルロングフィン・ブルージェイ”のメスである。
この素晴らしい系統は近々、リリースされる予定である。
しかし、ここで止まらないのが中里氏で、“プラチナブルージェイ”でもリアルロングフィン化が進められている。リアルロングフィンを系統立てて累代繁殖させながら、“ブルージェイ”も進化させておられるのである。
“中里リアルロングフィン”のポテンシャルは、2021年、各地のメダカの作り手によって示されるのは間違いない。
そのバリエーションを見られることが楽しみでならない。
今春に向かって、『メダカ百華第11号』の制作に取り掛かり始めたのだが、この“中里リアルロングフィン”が『メダカ百華第10号』で掲載した以上の内容にしなければならないのは確実である。