惹かれた品種　“深海“

兵庫県の長岡龍聖氏の作出した鮮やかなスカイブルーが特徴の“深海”

　体内光を持つ幹之メダカの中から青緑色の輝きを見せる個体を発見され、それをスタートに、幹之特有の体外光を取り除く形で選抜累代し作出された。体外光をなくすことに数年を要しており、時間のかかった分、固定率の高い品種になっている。

　幹之の体外光はより太く、より長くという形で進化してきたが、その体外光をなくしたことで、内臓を包む内膜の青い輝きがはっきりと確認できる姿に仕上げられている。涼しげなイメージを感じ、夏の清涼剤のような印象を持ったものである。
　
　多くの改良メダカは、黒容器など、濃い色をバックにして鑑賞することで魅力を最大限に引き出せるが、本品種は白容器で飼うことで魅力を発揮する。黒い容器では保護色機能によって黒色素胞が発達し、本種独特の透明感を損なうことになってしまう。

　黒い容器に入れると、別種のような印象になる。これでも独特な透け感は感じることができるが、本来の魅力を発揮するには白容器での育成がよい。