惹かれた品種 ”王妃“
愛媛県の垂水政治氏が作出した“王妃”は、2019年末に発表され、大いに注目された。
岡山県『夢中めだか』繁殖個体
“鱗光”や“ブロンズ”と一緒に紹介され、作出過程としては同じになる。垂水氏が2016年頃から、“黄桜”と“夢ラメ(夢光)”を交配され、さらにアルビノ光体形も交配して作出された。このアルビノ光体形の血統から出た表現を選抜累代されたものが“王妃”である。
ヒレ光の表現を持ったアルビノ品種で、背ビレやしりビレの先が伸張するロングフィンの特徴も持ち、成長に伴い、さらに見応えある姿になる。
発表された直後に愛知県『岡崎葵メダカ』で撮影した個体
先日行われた、株式会社清水金魚の初競りでも多数の出品がされており、注目度が高いことが見てとれた。
競りに出品された『安藤養魚場』産の個体
競りに出品された竹内文義氏の個体
アルビノ品種であるが、色味の表現を持つのも“王妃”の特徴である。
こちらは岡山県『夢中めだか』の繁殖個体
黄色の発色に注目して累代されていた。
比べると、頭部だけでなく、体全体が黄色みを帯びているのがわかる。
頭部周辺が色濃く色づくことで、紅白表現とも言える姿に作出者の垂水氏は仕上げている。アルビノで多色、ヒレ光にロングフィンという特徴を持った品種で、今後、さらに仕上げられた姿が見られるだろう。