『上州めだか』から『メダカ百華第10号』の取材開始!
『メダカ百華第9号』、『メダカ品種図鑑 II』の船便の発送作業がようやく、ひと段落!多くの方々に手にして貰えて感謝の気持ちでいっぱいである。本当にありがとうございます!
梅雨明けと同時に、強烈な酷暑の日々がやってきた。日々の水換えも早朝から始めておかないと、真夏の日差しの下での作業になってしまう(汗)
適切な水換えと日中の遮光、そして蒸発した水の足し水とやれることは何でもしながら、この夏を乗り切りたい。
さて、先週の土曜日、ちょうど、梅雨明けした当日に群馬県太田市にある『上州めだか』に出向いた。
到着したのは昼前、思いっきり梅雨明けした夏本番の初日だった。
『メダカ百華第9号』で紹介させて頂いた、『上州めだか』、岡田卓也氏が“三色ラメ”ד三色ラメ体外光”から出てきた紅白の個体に、“紅白ラメ”を交配してF3まで持ってこられたラメ系統のメダカが“王華”、“月華”である。
『メダカ百華第9号』で紹介した個体から生まれた次世代を是非、見たいと思ったのである。
これが2020年初夏版の“王華”である。
これは『メダカ百華第9号』に掲載した“王華”の兄弟、姉妹魚である。
“王華”という系統が発表されてから、紅白ラメの範疇のラメを持つ個体をヤフオクなどで“王華”として出品しているものを時折、見かけるようになった。
これは最近の悪い傾向で、“王華”の本質、特徴を楽しもうというのではなく、“王華”という名前なら何でも売れる的なお金目的の人が、メダカではなく、名前を売るものである。
メダカ人気が高まっている現在、「メダカは儲かる」的に、ハウスネームで商売をしようという感覚である。
どんな人気のあるメダカでもその子供が100%、同様の表現になるということはない。
『上州めだか』、岡田卓也氏が厳選した種親を使って採って、岡田氏が“王華”と呼べるものが、現在、4割ほど出てくるまでに質を高めているのだが、ハネた親からは岡田氏が“王華”と呼べるものは、数%だと言われる。
改良品種は、より美しくするために、日々、作出者が厳しい選別淘汰をしながら質を高めていくものである。
種親を『上州めだか』から入手しても、岡田氏同様の厳しい選別、容赦なくハネていく作業をしながら繁殖させなければ、“王華”は作れないのである。
現在、40%まで出現率を高めてきているので、秋には、次世代の“王華”がリリースされるはずである。
ハウスネームが発表されてすぐは、高価かもしれないが、だからと言って、ハウスネームを購入するような“王華”の質を持たない個体を入手しても、“王華”の魅力は楽しめないのである。
作出者の作出してきた時間、そして選別眼が魅力的なメダカを作るのであって、ハウスネームの転売者のメダカには当然、魅力は削がれているのである。
岡田氏の現在の世代がF4まで持ってこられたからこそ、“王華”は“王華”なのである。
本格的な酷暑の夏真っ最中なのだが、今秋発刊目指して、『メダカ百華第10号』の取材が始まった。
コロナウイルスの影響は今春より厄介な状況になっているが、細心の注意を払いながら、出来る範囲でやっていくつもりである。
『メダカ百華第10号』の取材は、幅を広げる予定で、インスタグラムなどで気になったメダカを一匹でも見たなら、こちらからDMを送らせて頂くこともある。是非、皆さん、綺麗なメダカを個々のSNSにアップしていただきたい。