黒幹之の卵
白く輝くような姿の幹之メダカ。その輝きが黒い体に乗ればと、作出されたのが黒幹之である。文字通り黒い体に背の輝きが特徴である。岡山県『静楽庵』のオーロラ幹之を起源とする黒幹之や、愛媛県『極めだか』の口先まで外光の伸びた幹之にピュアブラックを交配して進められた“極ブラック”などが知られ、ポピュラーな品種になっている。
ただ、黒といってもその表現は様々で、青みがかった黒からやや赤みのある銅色のような色彩の体色を持つものなどがいる。
光の当たり方にもよるが、青みがかった黒に光る青いヒレの組み合わせが個人的には好みではある。
こちらは“極ブラック”から採れた卵
産卵床を入れてから1週間弱くらいで取りだしたので、発生具合にばらつきが見える。
発眼卵になっている卵はもう少しでフ化するだろう。卵の中でクルクルと動く様子も観察できる。
普通の幹之の卵でも青幹之と白幹之の違いがあるように、この黒幹之の卵でもすでに体色の違いのようなものが感じられる。初期から黒い色素胞が点在するのは、さすがに黒幹之といったとこだろう。
まずは稚魚をたくさん得て、どんな具合に体色の違いが出てくるかを楽しみにしたい。