神奈川県川崎市在住の中里良則氏の飼育場へ!
昨日は夕方から幹之TS、星河、流星、そしてブラックダイヤを作られた中里良則氏の飼育場に4ヶ月ぶりに再訪させて頂いた。
4ヶ月というブランクだったのだが、水槽の中を泳ぐ各品種は更にグレードアップしていたのである。
いつもの様子である。今回は、一年前に選抜交配を始められた幹之S、幹之TSがさらに美しさを増して大群で泳いでいたのである。
そして、その幹之TSの更なる進化バージョンが1cmを超えるサイズになっていた。この進化バージョンについてはあと二ヶ月ほどでその変貌した姿を見せてくれることだろう。
この「いつもの中里さんの水槽」の写真をインスタグラムにもアップしたのだが、多くのメダカ愛好家が素早く反応された。
60cm水槽に約3,000匹が泳いでいるのだが、これは中里氏の飼育水の管理と適切な給餌によって成り立っている。
この水槽をしっかりと見て頂きたい。
全ての魚が水面付近から水底付近までまんべんなく泳いでいるという点である。
メダカは残餌や老廃物の蓄積による水質悪化に敏感な魚である。「強健な魚だ」と思われているかもしれないが、エアーレーションなしの容器で老廃物が蓄積することで大量死を経験された方も少なくないだろう。
メダカは水質の限界まで餌を食べてしまう魚で、水温の高い時期には、「朝は元気に餌を食べていたのに、夕方、帰宅したら、全滅していた」というアクシデントにつながるのである。
中里さんの場合、スポンジフィルターをスポンジ6個を使われ、適切な少量ずつの水換えを欠かさない飼育水の管理が基本になっている。
水質が安定していれば、この水槽のように水面付近から水底までまんべんなくメダカが泳いでいる状態が作れるのである。
残念ながらエアーレーションが施されていない飼育容器では、このようなメダカたちの分布は作ることは出来ない。
こういった水槽に憧れるメダカ愛好家は多いが、まずは60cm水槽でろ過をしっかりと効かせ、500匹以上の針仔を育て上げることに挑戦していただきたい。
この2本の水槽はブラックダイヤと松井ヒレ長ブラックダイヤの育成水槽である。
この水槽はまた異なる、中里氏の新たな試みのF2若魚が大群で育っていた。
こちらは採卵が終わったブラックダイヤである。まだ若々しい種魚であるが、中里氏の場合、十分に卵を確保した段階で、種親となったメダカはお役御免となる。
昨日はまだ若い魚が多かったのだが、松井ヒレ長ブラックダイヤの中から、ヒレに特徴的な個体を何匹か選ばせていただき、持ち帰って試し撮りした。
良い個体である。2,000匹ほどが泳ぐ水槽から狙った個体を選ぶのは至難の技なのだが、「どうしても撮りたい!」という気持ちが働いたのか、良い個体を選ばせて頂くことができた。
この個体は、幹之ロングフィンのような背ビレ、しりビレの軟条が櫛状に突出する特徴をよく現した個体である。
まだ小さな個体だが、光体形の個体である。尾ビレ、背ビレはまだ伸長していないが、胸ビレは十分に伸長していた。
ちょっと面白い尾ビレの伸長具合を見せた個体である。
良いポーズをとってくれた!
今晩から本格的な撮影をする予定!
中里氏の飼育場は、やはり特別な刺激と素晴らしいメダカが泳ぐ場所なのである。