デルモゲニー
本種も古くから知られる基本的な熱帯魚の一種である。
その姿は海水魚のサヨリそのものだが、こちらはタイやマレーシアに生息する淡水魚で、体長も5cmほどの小型種である。
全身が光り輝くゴールデンデルモゲニー
発光バクテリアの仲間が体に付くことの影響でこうした姿になっているとされ、飼育していると薄れてくることもある。
最近ではデルモゲニーとして輸入されるのは、ほとんどゴールデンの方になっている。
下顎が剣のように伸び、上向きの口をしているので水底の餌を食べるのは苦手で、水面に浮く餌を好み、フレークフードなど浮くタイプの人工餌料に容易に餌付く。
水質も特別な調整はいらないが、古い水は苦手である。基本的に丈夫で飼いやすい。
グッピーと同じように卵ではなく稚魚を産んで殖える。オスとメスはシリビレの形で区別することができる。
産まれて間もない稚魚
体長5mm弱。まだ下顎は伸びていない。
稚魚の餌は生きたブラインシュリンプがベストである。
注意点として、親魚は稚魚を食べてしまう。それは産んだメス親にしても同様なので、浮草などを多めに入れたり、産卵箱などを利用するとよい。
また親同士も争うので、こうした水草を入れることは緩和剤になる。
上から見ても面白い
小型種なので、それほど大きな容器でなくてもよいので、平たい容器などで上からその姿を観察するのも面白いだろう。
安価な熱帯魚ではあるが、バカにはできない。しっかり飼うと殖えるし、いろいろな動きで楽しませてくれる基本的な存在である。