『北本の太郎』本間さん宅来訪

『北本の太郎』こと本間さん宅へお邪魔した。
本間さんは商売とは関係なく、純粋にメダカ飼育を楽しまれており、特に黒百式に関して、並々ならぬこだわりを持って取り組まれている方である。
元来、生き物好きで、メダカの飼育歴は8年ほどになる。それまでにも水生生物では熱帯魚やビーシュリンプの飼育経験をお持ちで、他に盆栽なども楽しまれていたそうだ。ある時、道の駅で販売されていたメダカに興味を持たれた。それは透明鱗紅白だったそうで、その姿に引き込まれたそうだ。飼育し、殖やしてみたものの、得られた子供達は赤ブチや白ブチばかりで、なかなか親のような姿が出なかったが、出ないからこそやってやろうという気持ちになったそうで、その後、“紅桜”に出会い、どんどんとメダカ飼育にのめり込まれていった。当初はアパート住まいだったこともあり、容器の数も増やせなかったが、バルコニーがはらんでしまうと思える状態だったそうだ。

3年ほど前に現在の場所へ引っ越され、お庭に念願のメダカ専用ハウスを建てられた。

ハウスの中にきっちりと容器が並べられ、整然とした様子に本間さんの性格が現れているのがよくわかった。

発泡箱やプランター、プラスチックケースや小型トロ舟など、様々な容器をお使いで、フ化用や稚魚の育成、親用など、サイズ別に活用されている。

産卵床を収容した容器にも、ひとつひとつエアーチューブをセットして、緩くエアレーションをされていた。今までのご経験から、やはり水面を動かすことが必要と、卵から親まで、ほとんどの容器にエアーはセットされていた。油膜ができることがお嫌いで、「ハウスを建てる前はエアーの配管に憧れてました」と笑われていた。
念願であったハウスを建てられたことで、容器の数も増えたが、場所があると飼う品種数も増え、あっという間に容器でいっぱいになってしまったという。ハウスで管理するようになっての利点は、加温と雨水が入らないこととおっしゃる。屋外飼育での温度変化や雨水が入ることでの水質の急変がなくなるので、格段に管理はしやすくなったそうだ。それでも管理のチェックは細かく行っておられ、親の容器で週一回、加温時の稚魚では、体が持つ限り水換えをし続けるとされる。
住宅整備関係のお仕事をされておられ、早朝からお仕事に出られる。そのため、朝は餌やりと簡単なチェックしかできないそうで、メインの管理は帰宅後になるが、小さなお子さんがおられるので、お子さんの世話を終えた午前0時から2時くらいがメダカ時間になる。

やはりメダカにはまった人にとっては、次々と品種を導入し、その分、容器が増えていくというのは鉄板の出来事なのだろう。本間さんも一時期は30品種ほどを飼育されていたそうだが、これからは品種を絞って取り組みたいとされておられた。
特に強いこだわりをお持ちなのが“黒百式”である。

オークションで見つけたそのメダカは、「いくら積んでも欲しい!」と思えたそうである。そして、その“黒百式”を使っての横見への強いこだわりを持たれ、「今後はこれだけに絞ろうとも考えてます」とされる。

“黒百式”に行田淡水魚の黒系全身体内光を交配されている。


白い容器で稚魚から飼い、薄い体色の個体ははじかれ、現在、F3まできている。特に横見では独特な黒さを見せ、透明鱗性だがエラ蓋まで黒くなるところがお気に入りで、「今、一番かわいいお気に入りです」とおっしゃる。「女性や一般受けはしないかもしれませんけど」とも笑われておられた。

こちらは“黒百式”に“緑光”を交配。


“緑光”由来の体側の輝きに注目し、さらに全身側面光を目指されてもおられる。

「色ものは苦手なんで」と、「流行りものなどは仲間に任せます」とご自分のこだわりをお持ちである。しかし、これらの“黒百式”系統魚を見せていただき、ご自分の好みを貫くことの大切さを改めて感じられた。
ブログなどSNSでのつながりもメダカ飼育から得られたものだとされ、メダカ仲間との交流も楽しみにされている。展示会に出かければ新たな出会いもあったり、日程を合わせて遠方まででかけたりと、メダカ仲間との行動を楽しまれておられる。

「メダカを作出してみたい」という当初から持たれていた気持ちを実現しつつある本間さん。仲間とのつながりやご家族を大切にされながら、ご自分のこだわりに一直線な姿に、本当のメダカ好きな愛好家の姿を見せていただいた。

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