メダカの餌 人工飼料
人工飼料とは、動物性や植物性の様々な原材料を混ぜ合わせて作られた餌で、バランスのとれた栄養価と保存のしやすさが特徴である。種類も非常に多く、紙のような薄く脆いフレーク状、やや固めのペレット状、固形化されたタブレット状など、様々な製品がメダカや観賞魚用として各社から販売されている。
また、成魚用や稚魚用など、与えるメダカの大きさによって使い分けられるように大きさの異なる製品も数多い。魚の種類によっては、慣れないうちは人工飼料の餌食いがよくない場合もあるが、メダカはあまり選り好みせずに餌付くことが多い。
古くからあるフレーク状の人工飼料は、紙状のため水面に浮く。
水分を含むと沈んでいくが、元気なメダカたちであれば、沈む前に食べ尽くすだろう。
メダカは上向きの口をしており、これは水面の餌を食べやすいような構造になる。沈んだ餌も食べるが、観察していると、水面に口を出しながら餌をよく食べるのがわかる。
ペレット状の餌は、粒の大きさにも種類がある。稚魚用では、パウダーのような細かな製品もある。
最初は浮いており、徐々に沈むような感じで、やはりこれも投入するとメダカ達が集まってきて我先にと食べる。
また、ある程度固形化された製品では、半日以上も浮いたままで形の崩れないものもある。こうした製品は、飼い主が外出している間に少しずつ食べることを目的とされている。
朝、出かける前に与えたら、次に餌をあげられるのは夜に帰宅してから、という方も多い。メダカは食いだめがきかず、四六時中食べているような魚である。そんなメダカのために、なかなか溶けず、少しずつ囓る取るような材質に工夫されている。
専用のパッケージや入れ物に入っており、使い勝手や保存しやすいのが人工飼料であるが、開封後は湿気たり酸化しやすい面もある。時間と共に劣化するので、早めに使い切るようにしたい。量が多い場合は、小分けにして、乾燥剤を入れたり、冷蔵庫で保存するなど工夫したい。
酸化の進んだ人工飼料には、貪欲なメダカでさえ見向きもしないこともある。これに気づかずに入れすぎたりすると、食べ残したことにより、急速に水質を悪化させるので注意したい。餌を与えた後に観察し、しばらくしても食べ残しが沈んでいるようなら、速やかに取り除くようにする。
人工飼料は栄養面も考えられているので、単独のものを与え続けても問題はないが、観賞魚店には目移りするくらいの人工飼料が売られている。数種類を用意し、交互に与えたり、自分なりのメニューを考えるのも楽しいものである。