楽友らんちう会 第83回品評大会
令和元年のらんちゅう品評大会撮影が始まった。まずはここ楽友らんちう会からである。
八月の第四日曜日と、東部の会としては最も早い大会になる。他の会ではまだ研究会を行っていたり、9月に入ってからも研究会があったりするので、かなり早いと言える。どうしてもその分、特に当歳ではサイズがいかないかとも思われるものであったが、集まった魚たちを見ると、特に小さいという印象は受けず、しっかりとこの日に照準を合わせて連れてこられているのが感じられた。
会場は堀切氷川神社である。表通りからは少し中に入った住宅街の中にある閑静な場所である。
一時期の体温並の気温までは上がらなくなったが、まだまだ日中は暑くなる。昨年から用意されるようになった日除けのテントは、数も増やされ、すべての洗面器が強い陽射しを受けないようにされていた。それでも午前中から気温は上がり気味で、かなりの暑さが感じられていた。もしもこの日除けがなければ、審査を終えた魚が入る前に洗面器の中は温泉になっていただろう。
溜め池に出陳魚達が入れられていく。
二歳、親の集まりがいい。迫力ある魚体の魚が次々と放され、控え池を増やさないといけないのでは?という勢いであった。
当歳魚もしっかりとしたサイズの魚が集まってくる。
昨年、当歳魚は大小二部門で行われたのだが、今年は部門分けはなくなっていた。やはり昨今の気温の上昇が問題になり、なるべく時間を短くしようということで、一部門に戻されたそうだ。魚たちを見る限り、極端な大きさの差はなく、大小分けをするとなると難しいと思える出来であった。
審査は親魚から始まる。
親魚 東大関 大久保義彰氏
親魚 西大関 兵頭秀一氏
引き続き二歳の審査が行われた。
二歳魚 東大関 大久保義彰氏
二歳魚 西大関 大久保義彰氏
二部門が終わった所で小休止である。当歳魚の審査を行う前に審査だらいの水の入れ替えが行われる。魚のケアもそうだが、この暑さである。審査員や魚係の方々の休憩も必要である。
境内には大きな木が複数あり、木漏れ日の下にいられるのだが、やはり気温は高く、陽射しもきつい。皆さん、テント内で談笑されていた。
気温の高さから、休憩も早々に切り上げて当歳魚の審査が行われた。
当歳魚 東大関 石田直樹氏
当歳魚 西大関 石田直樹氏
すべての魚が展示の洗面器に並ぶ頃には、午後一時も過ぎ、陽射しも最高潮であった。
暑い中ではあったが、魚たちが並べば皆そこに集まる。特に当歳への注目度が高いのはどこの会でも同じである。早い時期の大会ではあるが、この日に使えば、全国大会までは約二ヶ月である。ちょうどよい調整期間と見る方もおり、これからの養生や太みの維持などで話しも盛り上がっていた。細身であれば太らせることが必要になるが、逆に太さが十二分ならば、餌を切っての調整ができるのもある。ただ、思うようにいかないことがお約束とも言えるらんちゅうである。皆さん、そこをうまくいかせるように苦労されているのであった。
日除けをしていても水温は上がっていたようで、魚たちも落ち着きなく泳ぐ個体も見られ、早めの撤収作業が親魚から始められた。そして、てきぱきと片づけも終わり、表彰式が行われた。
おなじみのフルーツが山盛りである。大会の入賞賞品の他、研究会など年間行事の皆勤賞もあり、「これをもらうために頑張った」などの声に皆の笑いが重なり、和気藹々と楽しげな雰囲気に包まれていた。
今年もしっかりとフルーツやらお煎餅やらをいただいてしまい、ありがたい限りであた。スタートの大会は天候に恵まれ、滞りなく終了した。この調子で今シーズンも雨に遭わずに済んで欲しいと願うばかりである。