食虫植物 コモウセンゴケの種
コモウセンゴケも花が終わると、次々に結実していく。コモウセンゴケの花は、午前中の明るい時間帯に開花し、少しでも日が陰ってくると閉じてしまう。一度咲けば、しばらく咲き続けているハエトリソウに比べて、しっかりとした花を観察できる時間は短い。朝イチの観察がお薦めである。
本体から長く伸びた花芽の先には、複数のつぼみが付き、次々と開花していく。ただ、見るとつぼみの数は多いが、すべてが一度に開花することはなく、順番に開花していくので、全部満開というわけにはいかない。
咲き終わった花は、二週間ほどすると茎からすべてが完全に枯れたようになる。
カサカサに枯れているようだが、この中で種が作られている。
ハエトリソウに比べると結実率はよいのだが、種は非常に小さい。ハエトリソウの種が長辺で1mm程度あるのに対し、コモウセンゴケの種はその何分の一か、しかも細いので、まさにホコリかゴミのようである。
指につけてみても、肉眼ではチリのようにしか見えない。
また、この種は花跡から簡単に落ちてしまうので、収穫する際には、そっと茎ごと取り外すようにして、白い紙の上などで振り落とすようにするとよい。雑に茎を外したり、風で茎が揺れていたりすると、収穫する前に種が落ちてしまうことになる。