夜桜 黒と黄 どちらがお好み?
夜桜は黄幹之(黄桜)とオーロラ幹之の交配から、ラメを増やす方向で選別淘汰される品種である。夜空に桜の花を散らしたような姿から黒っぽいイメージが強いが、黒灰色の地色と黄色がかった地色のタイプとが得られる。
ぱっと見は別種のようではあるが、お好みはどちらだろうか?
こちらは「上州めだか」の夜桜
黄体色というよりは、より女雛のような柿色体色に近い表現になっていた。お好みとしては黒体色の方だそうで、7対3で黒の方が多くなっているそうだ。ラメがお得意なだけあり、大きめなラメが目立つ姿である。
こちらは「岡崎葵めだか」の夜桜
やはり作出者垂水氏直系であるが、黄色体色中心に殖やされていた。柿色よりも明るい印象で、これもラメの光が映える姿である。
黒地に黄色が重なったものか、青緑のような色合いの個体も見られた。
どちらかの体色にこだわって、まとめてみるのも興味深い繁殖法である。
こちらは「猫飯」の夜桜
やはり、黒と黄が得られるそうで、若い個体の群れになっていたが、色合いは半々くらいであった。比較的濃い黄色の姿が目立ってはいたが、そこは「猫飯」、繁殖の目標としては、そのままの夜桜では面白くないということで、頭が黒灰、体が黄色といった具合に両方の色合いが混ざった姿を考えておられた。
バリエーションが魅力のメダカ、オリジナルはもちろん大切であるが、それを踏まえつつ、自分の理想とする姿を追求する楽しみもある。