『クリアブラウン・プロジェクト』 ×幹之スーパー光
これは、神奈川県川崎市在住の中里良則氏が2018年より交配を開始した『クリアブラウン・プロジェクト』の一例、クリアブラウン×幹之スーパー光のF1個体である。クリアブラウン、中里氏の幹之両方ともインブリーディングが進んだ、ほぼ均衡系の系統なので、F1は、バラけることはほとんどなく、ほぼ同じ表現のメダカとなった。
基本的には、それぞれがほぼ100%でその表現がまとまったもの同士を交配すれば、F1では、ほぼ同じ表現のメダカが出現するもので、現在、様々なハウスネームで人気のある系統は、F1からバラけた表現が出てくるので、固定度が高いとは言えないものなのである。
中里氏の幹之スーパー光(普通はフルボディ(フルライン)と呼ばれるもの)は、40世代以上を累代繁殖で作り続けているものである。
こちらはクリアブラウンである。自分は2008年に最初のクリアブラウンを撮影しており、調べてみると2006年からこの呼称が使われている、現在のブラックリム系の元親となったメダカである。それを埼玉県でずっと累代繁殖されている方から中里氏が譲り受けられ、まずはそのクリアブラウンを繁殖、その表現がまとまっていることから、この中里氏が繁殖させたクリアブラウンのF1が、昨年からの『クリアブラウン・プロジェクト』の元親に使用された。
このクリアブラウン×幹之スーパー光のF1を見ていると、オスからは琥珀の血統が見え隠れしている気がする。腹部のキールに現れる赤い部位は琥珀や楊貴妃が見せるものと同等である。
下から二番目のメスからは透明鱗の血統があることも判った。
「それを知ってどうするのか?」と言えば、現在、多くの品種で血統が使われているブラックリム系統の大元がどのようにして出来たのか?を知るためである。
それを知っていれば、交配でバラけて出てきた様々なタイプから本筋を見分けやすくなるからである。
このF1は、昨年初秋に中里氏から頂いていたもので、すでにF2が成長してきている。
それに関してはまた撮影してからここで紹介しようと思っている。
この記事のアップ翌日にしっかりと卵を付けて泳いでいるメスがいたので、撮影してみた。
今回のクリアブラウンプロジェクトですが、
私も、同じ様に、
累代クリアブラウンと累代幹之で、同じ交配を試しています。
もちろん、各メダカの累代歴の違いがあり、同じ様な結果は出ないと思いますが、
今回の記事は非常に興味深く、又、
累代飼育の大切さや、累代飼育を続ける活力になりました‼︎
何時も、素晴らしい記事内容に感謝しています。
今後も、素晴らしい書籍作りや、記事、頑張ってください!