メダカの色を集める 2 素材を集める I

こちら、朱赤色を呈しているのは、非透明鱗三色、あけぼのの累代繁殖から出てきた、ハネた個体である。室内飼育で冬越ししたため、赤色は淡くなっているが、「交配用になら!」と残しておいたオスである。

このオスに、非透明鱗系の何かを交配しようと、オークションで白ブチの個体を探していたら、『白黒斑 非透明鱗(雲州メダカ×あけぼのメダカ)雲あけ三色錦メダカ2ペア+α』という出展があり、入札のスタートが5,000円だったこともあったのか、誰も競ってくる人はおらず、落札することが出来た。ただ、メダカを見ているだけなら、「なぁんだ、白ブチか」となってしまうのだろうが、種魚となる魚を探す時には、「どんなメダカを作ってみたいのか?」に合わせて、素材となる個体を集めることも楽しみ方なのである。一匹単価にして1.000円以下で期待しながら楽しむ…これってかなり贅沢なのである。

新たな表現のメダカを作ろうとする場合、その全てのペアリングで良いメダカが出来る訳ではないのだが、「どんな色柄の個体が出てくるか?」と考えながら種親を選択する、その組み合わせは無限なのである。

2018年で、ほぼメダカが作り出す表現は出揃った感がある。もちろん、今後も幹之メダカが出現したような突然変異が起こって、想像もしていなかった姿のメダカが出てくる可能性はあるのだが、「表現が出揃った」ところで、それぞれの品種名が付いたものにじっくりと磨きをかけることが出来るようになってきているのである。

誰が見ても良い表現のペアからの採卵はそれはそれで大いに楽しみなのだが、「何が出てくるか?」、「期待通りに出るか?」を想像しながらの日々の世話もそれはそれで楽しみなのである。

非透明鱗三色と呼ばれる白、赤、黒の三色のメダカは、あけぼの、雲州三色がメダカ界を牽引してきた。そのあけぼのと雲州三色はいち早く交配されており、“雲あけ”、“雲海”という呼称で知られている。

こちらは“雲あけ”、“雲海”の白ブチ表現のメスである。小さいサイズで来ていたので、室内で加温して大きくしていたので、黒ブチの明瞭さはあまりない。

でもこの春には卵さえしっかりと産んでくれればいいのである。

こちらは屋外で飼育していたあけぼのの赤黒個体。あけぼのの種親としてはハネなのだが、非透明鱗三色系統であることは間違いなく、ハネるより、白ブチと交配しようと残しておいた。

いよいよ、最低気温も上がってきたところ、これからが本格的な採卵時期である。系統的には遠くはないので、F1から気に入った個体が出てくることを少し期待してしまいたい。

それと共に、いよいよ、『メダカ百華第7号』の取材も本格化させる予定である。明日は浜松行きの予定で、色々なメダカを見てきたい。

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