アメフラシとタツナミガイ

潮目の具合などで、磯に生き物の姿が少ない時でも、高確率で出会うことができるのがウミウシの仲間。その中でも特に見かけるのが磯の大型種のツートップである。

アメフラシ

磯の定番とも言える種で、30cmを超える大型種。黒褐色から焦げ茶の中に白い斑紋が不規則に入る体は、磯にいてもすぐわかるカラーリングである。活発に動き回っている姿をよく見ることができる。春先には、数個体が連なっている姿を見る。これは繁殖のための行動になる。アメフラシの仲間は雌雄同体で、それぞれが雄雌の生殖器官を持っており、他の個体と交換するようにして産卵する。卵はウミゾウメンと呼ばれ、黄色い素麺のような塊を春に観察することができる。

水槽で見ると、牛っぽい雰囲気もある。よく見ると、つぶらな瞳も見える。

タツナミガイ

カイと名前にあるが、30cmほどになるアメフラシの仲間である。ウミウシやアメフラシは、巻き貝の仲間ではあるが、貝殻は退化しており、多くの種は殻を持たず、アメフラシでは薄い殻を背部に持つ程度である。
タツナミガイは灰緑から緑褐色の色合いをしており、潮溜まりでは周りに溶け込んでいる擬態の名人でもある。

アメフラシのような柔らかな感触でもなく、アメフラシほど活発に動いていないこともあり、踏みつけて紫色の汁を出されて、そこにいたことに気づくことも多い。

背部にある出水管から紫色の汁を出す。

巻き貝の仲間であり、歯舌(しぜつ)と呼ばれる歯のついた舌のような器官を持ち、これを使ってコケなどを食べる。

そのパワーは力強く、水槽内でも石や壁に付く茶ゴケや糸状の藻をガンガン食べてくれ、掃除役としてかなり優秀である。ただ、ネックはその大きさになるだろう。水槽のサイズにもよるが、60cm程度であれば、10cmほどの個体がいるだけで、数日で綺麗にしてくれていた。最近では小型のタツナミガイが販売されていることもある。もうひとつ注意点としては、いじろうとすると水槽内でも紫汁を出されてしまうことがあるので、刺激には注意したい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です