新品種「ながす羽衣琉金(はごろもりゅうきん)」
2018年10月21日に行われた「第31回金魚と鯉の郷まつり・第50回金魚品評会」に参加させて頂いた。
前日まで九州の5人のメダカの撮影から、いきなり金魚撮影に変化することになった(苦笑)
前日、長洲入りしたのが夜の9時半のこと、すぐにカメラのメンテナンス、バッテリーの充電などを始め、早めに寝た。
熊本県玉名郡長洲町に来るのは、これで9回目となった。
最初に来たのは、『金魚伝承』で長洲オランダ、広くはジャンボオランダとして知られる大型の金魚の取材であった。そして、らんちゅうの作り手として知られていた、島崎龍治氏の取材が最初の長洲来訪であった。
島崎さんにはその後もことある毎にお世話になってきたのだが、昨年、とんでもない金魚を更紗琉金から固められた金魚を撮影させて頂けたことも自分の中では衝撃的であった。
長洲町の紹介文として、
「長洲町養魚組合が約5年の歳月をかけて新品種「ながす羽衣琉金」が誕生しました。この「ながす羽衣琉金」は、白と黒の鮮やかな美しさと江戸川琉金から受け継いだ形・4つに分かれた美しい尾びれを兼ね備えた金魚です。」と紹介された金魚である。
そして、品評会当日、朝6時半に島崎宅に出発!今年も島崎氏の作られた金魚を撮影させて頂いた。
この金魚を島崎氏が遺伝させ、ここまでの姿にされるまでに5年の年月を費やされたのである。
「ながす羽衣琉金」として発表されたのが昨年のこと、長洲町の新たな金魚として大々的に発表されたのである。
今年の島崎氏のプレッシャーは相当なものだったに違いない。生き物だし、今年の天候下だし、その中でしっかりと結果を出された島崎氏には、「本当にお疲れ様でした」と言わせて頂きたかった。
金魚の町として復権しようとする長洲町を背負っての金魚作り、
本当に美しい姿、そして質の高い金魚に仕上げられたのである。まだ市販されるまで量産されている訳ではないが、もっと多くの人の目に触れる時はそう先のことではないかもしれない。
島崎氏の飼育場で見せて頂いた、ジャンボオランダである。
流石は島崎さん、尾筒の太身、泳ぎの美しさを兼ね備えた魚を見せて頂けた。
そして会場へ!「第31回金魚と鯉の郷まつり・第50回金魚品評会」という記念大会でもあり、見事な金魚が出品された。
こちらは総合一席、熊本県知事賞を獲得した更紗琉金の親魚である。
こちらは総合二位、県議会賞を獲得した東錦の親魚である。
どちらも親魚の風格と品位を兼ね備えた、どこに出しても多くの人々を魅了する金魚であった。
二泊三日の九州、取材旅行を終え、新玉名駅から帰路についた。