食虫植物 トウカイコモウセンゴケ
可愛らしいピンク色の花
食虫植物の仲間であるトウカイコモウセンゴケの花である。
ハエトリソウの花に比べると、カラフルな姿であるが、そのサイズは非常に小さい。画像にしてしまうとわかりづらいが、花の大きさは5mmに満たないほどである。
この花は、午前中など明るい時間帯に咲く。少し遅くなったり、日が陰ってしまうとすぐに閉じてしまうので、観察は朝がお勧めである。
コモウセンゴケは外国の植物ではなく、日本各地で見られる国産の食虫植物である。モウセンゴケの小型種ということで名付けられた。
モウセンゴケは葉が立ち上がるような株の形になるが、コモウセンゴケは地面に沿って横に広がるような株の形になる。
画像はトウカイコモウセンゴケで、東海地方以西に分布する。以前はコモウセンゴケの関西型とされていた。コモウセンゴケに比べると、葉を支える柄の部分がやや太くしっかりとしている。
モウセンゴケの仲間の特徴は、捕虫葉と呼ばれるたくさんの腺毛のついた葉を持つことで、この腺毛の先から粘りけのある粘液を分泌し、虫を絡め取って栄養にする。
葉1枚も小さいことから、肉眼ではなかなか見づらいが、虫眼鏡などを使って見てみると、粘液の付いた葉の美しい姿を見ることができるだろう。
粘着力は強く、くっついた虫は逃げられず、徐々に繊毛に包まれてしまい、養分を吸い取られる。その後、繊毛が開いた後には、空からになった虫の残骸が見られる。