広島県福山市の栗原養魚場のメダカ
先週土曜日には岡山錦鱗会の研究会取材の前乗りで、広島県福山市にある『栗原養魚場』を訪れた。
実はその一週間前にもメダカ交流会inエヒメのRSKバラ園でのメダカイベントに合わせて広島、岡山を訪れており、二週連続での広島、岡山入りとなった。
『栗原養魚場』と言えば、楊貴妃メダカの栗原系“紅帝”が余りにも有名であるが、『栗原養魚場』で“紅帝”と付けられて販売されているメダカはいない。栗原さんはあくまでも楊貴妃として、栗原系“紅帝”を販売されておられるのである。
この個体は今春、自宅で繁殖用に用いていた『栗原養魚場』産の“紅帝”である。
栗原さんと初めてお会いしたのは、ちょうど一年前、RSKバラ園で行われたメダカ交流会inエヒメのイベント会場あった。
松山の『ザ・メダカ』の玉井さん、烏城三色の京深さんと談笑されている時にお会いしたのである。
実は栗原さん、雑誌等の取材を頑なに断られる方で、初めて『栗原養魚場』を訪れた時は、色々な話をさせて頂いただけであった。
自分の仕事は撮影をして、取材をさせて頂いて、誌面にする…… ではあるが、それだけではない。どんな魚でも見るだけで知識を得ることは出来るし、栗原さんとお話しさせて頂くだけで、色々なことを知ることが出来るのである。
今年、行われた、同じRSKバラ園で行われたメダカ交流会inエヒメのイベントの際、あけぼのの小寺さんの取材を栗原さんが段取りくださった。実はこのブログでも紹介させて頂いた『雲州めだか』、『平和めだか』の取材を出来たのも、栗原さんの紹介があってのことであった。
度々、栗原さんとお話しさせて頂いたことで、「よし!絶対に誌面で紹介させて頂こう!」と思ったか?というとその逆で、もっともっと栗原さんのことを知ることが出来た時にそういう機会があれば!?という気持ちになった。
栗原さんの凄いところは、栗原系“紅帝”を維持されているという部分ではなく、「改良メダカへの飽くなき探究心」に溢れたところなのだと感じている。
改良メダカの品種名、ブリーダー名(ハウス名)は非常に多いが、それを知るためにはどうすれば良いか?その答えは「実際に見ること」が最も大切なことである。
それを栗原さんは長く実践されてこられた方なのである。
メダカを実際に見て、それを栗原さんが繁殖され、出現率を経験的に知っておられる…その栗原さんの経験と知識が、メダカ関係者の交友関係を拡げ、話をされた方は、その栗原さんの知識をもっと聞かせていただきたい…と感じるのだろう。
この孵化用容器では様々な品種の稚魚、幼魚が飼育されていた。その品種名の名札を見ているだけでも歩く速度が遅くなってしまうのである。
「この暑い時期にはメダカが痩せているから、あんまり見て欲しゅうないんや」と言われる栗原さん、先週の土曜日の広島県福山氏は36℃あり、この時期に餌をしっかり与えては水が持たないのである。
「いやいや、記録として写真のストックを増やしたいんです」と撮影をさせて頂いた。
『栗原養魚場』の透明鱗三色。「今年は出来がイマイチ」と栗原さんは言われるが、十分に魅力的なメダカである。
透明鱗三色
こちらも透明鱗三色。このメダカは透明鱗三色と紅白を栗原さんが交配された系統で、『栗原養魚場』のハウスネームは“備後桜”である。
“備後桜”
“備後桜”
“備後桜”
今年の“紅帝”である。「今年は赤が良くない」と言われる栗原さんであるが、昨年の“紅帝”と見比べて見て、体形が良く、赤さの基本である朱赤色の厚みは十分に“紅帝”だったのである。特にオスの体形は本当に素晴らしかった。
こちらは販売用の容器にいた非透明鱗系の三色。これ、お客さん、見逃しちゃダメです!(笑)
この系統は見つけたら、入手しておいた方がいい、種魚として魅力たっぷりのメダカである。
三色幹之と言われることもあるメダカで、ここから今年、注目されている非透明鱗三色を作ることが出来るのである。
こちらは、非透明鱗三色の一系統、“万葉”。『栗原養魚場』の飼育容器には、あけぼの、雲州三色、平和錦、“越前三色”等、発表されている非透明鱗三色が飼育されているのである。販売用というより、栗原さんがじっくりと非透明鱗三色を追究されていることが解るのである。
“万葉”
“万葉”
“万葉”
こちらは埼玉県秩父市の『しいらメダカ』さんの“五式”。ブラックリムとブラックメダカの特徴を表現したメダカである。これも、おとひめ、紅薊の本拠地である広島県福山市在住の栗原さんとしては、じっくりと見ておきたい品種なのだろう。
毎回、『栗原養魚場』にお邪魔すると、何時間も過ごさせて頂くのだが、栗原さんとお話しさせて頂くと、時間がいくらあっても足りないのである。
ただ、栗原さん、「あんまり有名になりたくない」、「あまり遠いところから来てもらいたくない」を口癖にされている(笑)
「なんで?」と尋ねると、「別に特別なメダカがいる訳ではないし、突然、雨が降って来たらメダカをゆっくり見られないし…」と答えられる。
逆に自分はお世辞を言ったり、宣伝したりするつもりは全くないが、「行ける方には、是非、『栗原養魚場』に行っていただきたい!」と言いたいのである。
自分が滞在中、5人のお客さんが来店されていたのだが、皆さん、栗原さんと楽しそうに話をされ、めだかを購入して帰られていたのである。
「栗原さんの経験と知識を聞くことができる!」それってとても愛好家にとっては大切な時間になるはずである。
「遠くから来て欲しゅうない!」と言われる栗原さんだが、自分は「是非、電話でアポを取って行ってみて欲しい」のである。
定休日は水曜日、店舗は神辺町の西中条にある。が、時々、外出されることもあるので、前もって予定を聞かれると良い。買えるメダカはいくらでもいるはずである。
それだけ価値のあるメダカ専門店って意外に少ない。栗原さんには「余計なことを書いて…」と言われそうだが、だって本当にそう思うんだから書きたかっただけである。
今後も、栗原さんは飽くなき探究心を持って、改良メダカを見続けていかれることは間違いない!
栗原さんに紹介していただき メダカ百華購入 とメダカ辞典予約しています 私も栗原さんの近くで 趣味のメダカ飼育しています 栗原さんとこには まだまだ新品種いっぱいいます メダカ百華読みました いろいろなメダカが紹介してありすごく勉強になります 他のメダカ本より 良いと思はれます 次号楽しみにしています