
2023年5月に書籍として刊行した『メダカ百華第15号』を、それから約一年半が経過した2025年10月に電子書籍版にさせて頂いた。

『メダカ百華第15号』は、京都の三角英夫氏を初取材させて頂いたこともあって、楊貴妃メダカから始めさせて頂いたい。

この時期にリリースされたのが、垂水政治氏が作られた“ホワイトアウト”、“ミッドナイトフリル”、“サンセットフリル”であった。

その後、3タイプがリリースされることになった“ミッドナイトフリル”の原型を紹介させて頂いている。

“ミッドナイトフリル”のラメタイプ、体外光タイプ、漆黒タイプは、ブラックダイヤの交配系統として、その後、曜変天目にも進められることになる、今後、ずっとその魅力が楽しまれる系統だと言える。

一方、ブラックダイヤ作出者であった中里良則氏は、チョコレートダイヤ、キャロットダイヤという2系統を進められていた。リアルロングフィンで作られたこの2系統、ほぼ、残存していない現状が残念でならない。

『Azumaめだか』の田中拓也氏は、“深紅のデーンモルフォ亜種“を作られ、ラメ亜種、三色亜種など、現在につながる系統を作られていた。

特に三色亜種はこれからのメダカの改良方向の一つの目標になる姿に作られていた。

岡山県総社市にある『夢中めだか』では、“エンペラー”を作られ、ロングフィンを持ちながら、朱赤色の濃さを追求した「二つの特徴の両方を兼ね備える」方向で進められていた。

愛媛県今治市で豊富な知識と経験でメダカを改良されている『めだかのビーンズ』作の“エボリューションシリーズ”も現在の系統へとつなげられている。その初期型もこれはこれで魅力的であった。

静岡県裾野市で改良メダカを作られている『Aqua Lux』の代表系統となる“富嶽天翔”も初掲載させていただいた。

岡山県美作市にある『静楽庵』さんからは“令和オーロララメ幹之”が初見参!令和遺伝子の可能性を思いっきり見せてくれる個体ばかりであった。

愛媛県伊予郡で改良メダカを作る『MARIMOYA』の藤中 守氏の“コブラ”が初登場、その後、多くの系統へと交配が進められているが、やはり原点の“コブラ”は魅力的である。

栃木県栃木市で改良メダカを作られる『めだかの箱庭』さんの系統をはじめ、体外光を持つメダカもまだまだやるべきことが多い未来ある系統だと言える。
また、本号では、初開催の『メダカガチバトル』の全出品個体も掲載、今年、『メダカガチバトル4』が行われたが、「継続は力なり」を示してくれている。
これからどんなメダカを作っていくか?そのヒントは『メダカ百華』のバックナンバーが大いに参考になると確信している。是非、ご覧いただきたい。本号も、多くの人にご覧いただきたいので2025年11月末頃まで、定価1800円のところ、特別価格1200円で販売いたします。
