愛知県『岡崎葵メダカ』の天野雅弘氏が2014年に発表された“カブキ”は、その後、多くの愛好家を惹きつけ、累代だけでなく、交配などにも多用される注目度の高い存在になった。2010年からオスに青幹之ヒカリメダカ、メスに白幹之メダカ体内光の透明なタイプを使われ、そこから得られた緑色がかった1匹のメダカを用いて作られた幹之系のメダカになり、独特な体色や黄斑、体外光などが要素となる。もちろん、天野氏の元でも交配や改良が進められており、そのひとつが“ウコンカブキ”である。
岡山県『静楽庵』が作出した“オーロラ黒幹之”の体外光を見せていない個体と“カブキ”を交配して累代された系統になる。
“ウコン”とは、ショウガ科の植物で、英名ではターメリック、漢字では鬱金と表記される。根茎の断面が独特な黄褐色をしていることから、“ウコンカブキ”の色合いに準えたものである。
“オーロラ”系由来の体色を見せたり、体外光の入り方など、バラエティに富んだ姿が見られる。自分好みの姿を追求したり、異品種交配に用いたりと、いろいろな楽しみ方がある系統である。