黒ラメ幹之

　ラメ系の系統としては古くから知られる“黒ラメ幹之”

　ラメ幹之が発表された後、各地で他品種との交配が行われ、ラメ系品種は増えていった。中でもブラックメダカなど黒系の品種との交配が盛んに行われた。今の黒ラメ幹之と比べれば、体色は黒よりもグレーに近い色合いであったが、それでも当時は黒体色でラメの乗る姿はラメの輝きが強調されることもあり、人気の姿であった。
　岡山県の『静楽庵』では、オーロラ幹之から黒幹之を導きだし、そこに白ラメ幹之を交配することでより黒みの強い体色の黒ラメ幹之を2014年に作出された。

　ラメの数や密度も格段にレベルアップされており、基調色も濃いことからラメの輝きもより強く、ラメの色合いが複雑に見えることから「多色のラメ」としても注目され、今日では『静楽庵』血統が各地に受け継がれている。

　青みの強いラメを持つタイプもおり、後に“黒ラメ幹之サファイア系”として、大人気品種となった“サファイア”にもつながっていく重要な系統になった。

　幹之の血統から、体外光を持つ個体も見られ、“黒ラメ幹之体外光”としても扱われる。ただし、体外光が背面全体に及ぶと、ラメの表現を隠してしまうこともある。好みにもよるが、入れるにしても部分的な体外光くらいの方が本品種の特徴をよく見せると考える。