楊貴妃の光体形“東天光”
楊貴妃メダカの光体形のタイプは“東天光”のニックネームを持つ。
光体形のメダカは、本来背ビレがあるべき場所にしりビレが位置することで、その分、背ビレが後ろへ押し出される形で尾ビレの上側に癒合する。そのため尾ビレ全体のサイズが大きく、見応えのある姿をしている。
光体形の品種として一般的に広く知られるようになったメダカが、“東天光”になり、古くから知られる品種である。飼育に関しては通常の楊貴妃と何も変わらず楽しむことができる。光体形のメダカは、背に光沢部分を持つのでそこには色が乗りにくいが、全身が朱赤色に染まる本品種は、色揚げ飼料や日光下の黒容器で飼うことで、より鮮やかにすることができる。
光体形のメダカは、脊椎骨に曲がりが出やすい。上から見ているとわかりづらいこともあるが、横から見ると背骨がまっすぐになっていないことが幼魚でもすぐにわかる。この曲がりは遺伝するため、繁殖用の親にするには、骨曲がりは外すようにする。古くから知られる品種であるが、次々と紹介される最新品種に押されてか、最近ではしっかりとした個体を見ることが減っている。しっかりとバランスよく育てられた“東天光”は、後方の三ヒレが大きく、力強く開いた姿はとても見応えのあるものになる。基本種だからこそ、しっかりとこだわって維持していきたい。