全身体内光メダカ
人気品種の“黒百式”の元になったのが全身体内光メダカである。
その特徴は、文字通り体内に独特な輝きを見せることで、これは体内のグアニン層が光を反射することで輝くもので、水槽など横から見るとほとんど確認できず、上見鑑賞に特化していると言える。
体内のグアニン層の入り方によって、その輝きの見え方も様々である。頭の後ろから尾柄部まで全体的に輝くタイプから、光が途切れ途切れになったり、輝きの強さにも違いが見えたりして、個体毎に楽しめもする。
その全身体内光の元とされるのが、広島県の瀬尾開三氏が作出され、親交の深い愛媛県『ザ・メダカ』の玉井俊郎氏がハウスネーム“ザ・メダカスペシャル”として紹介したメダカである。
最近ではほとんど聞かなくなってしまったが、細々と累代されていることもある。頭の後ろから尾柄部までLEDのような多色の輝きを見せており、比較的シャープな体つきをしていた。最近見られる全身体内光は、どちらかというとごつい体つきをしているタイプが多い。
また、人気のタイプとして“百式”も広く知られる。
愛媛県『めだかのビーンズ』によって命名紹介され、名前のインパクトもあり、高い人気を誇る。元々の定義として、透明鱗性で内臓の内膜の輝き、体内光が飛び飛びに入り、背に外光が点状に入るなどがの項目があり、それを満たすものが“百式”とされていた。ただ、盛んに殖やされてるようになり、その条件を完全に揃えていない姿の個体も見られるようになっている。
体内光は途切れ途切れになっているが、背に外光を持たない個体。これも“百式”として販売されていた。
人気が高まり、流通量も増え、入手しやすい品種だと言える。様々な表現を見ることができるので、体外光の多少や体内光の色合いなど、好みの姿を突き詰めていくのも面白いが、オリジナルの姿はしっかりと意識しておきたい。