ダルマメダカ 抱卵
脊椎骨が短くなる遺伝子を持つことで出現するダルマメダカ
普通体形と比べれば、その体の短さは非常に特徴的である。
ダルマメダカは殖やしにくいという話を聞くこともあるが、それはダルマメダカのこの体形による。メダカは繁殖の際に、オスが背ビレとしりビレを使って、横に並んだメスをホールドして産卵、放精が行われる。ダルマメダカでは、その丸まった体のために、このホールドがうまくいかないことが多い。
観察していると、普通のメダカと同様の動きを見せてくれるのだが、いざ抱接となると簡単にはいかないようである。壁際や水草などの障害物の中など、メスがあまり動けないような狭い場所で行うことが多い。卵がなかなか採れない場合は、容器を小さくしたり、産卵床を多めにするなど工夫するとよい。
抱接行動がうまくいけば、後は普通のメダカと同様である。卵をお腹にぶら下げたメスは、産卵床に卵をつけていく。ダルマメダカは水温が高めの方が出現率が上がるので、28~30℃程度に調整しておくとよい。夏場に採卵すると、ダルマメダカが多く得られたりするのは、高水温が影響している。
ダルマメダカ同士では採りにくいので、半ダルマを使うという話も聞く。半ダルマメダカは、普通体形のメダカに比べると体が短いが、ダルマメダカほど縮んでいない体形をしている。
ダルマメダカほど極端な体形をしていないため、ホールドしやすいことから産卵がうまくいくイメージになるが、本来のダルマメダカとは遺伝子が違うことがわかっている。しっかりとしたダルマメダカを採りたいのならば、ダルマメダカ同士で採るか、もしくは普通体形のオスにダルマメダカのメスといった組み合わせで採卵するのがよい。