出目メダカ
出目メダカは、その名前の通り目が大きく左右に出ている。金魚のデメキンでもおなじみの特徴である。2006年に発見され、今日では様々な品種で見られるようになっている。
単純に目が大きいというだけではなく、頭蓋骨の変形によるもので、普通のメダカに比べると、目から口までの長さが短く、丸顔に見えるのも特徴である。
クジラのような顔つきで、普通のメダカとは印象が異なる。目の大きさもばらつきがあり、上の個体では横からではさほどでもないが、下の個体では体からはみ出すくらいなのがわかる。
上見にすると、その特徴はよりわかる。
丸い顔に大きな目がつき、独特な愛嬌を感じさせる出目メダカ。そのキャラクターは好みの分かれるところではあるが、展示などをしていると、人気が高い品種でもある。好きなメダカ愛好家も反応するが、飼育していない一般の人が「かわいい!」と気に入られている様子もよく見かける。
ヒカリメダカなどでよく見られるが、脊椎骨の曲がり、いわゆる背曲がりの個体を親にすると、その骨の異常も遺伝する。メダカの骨格は遺伝することがわかっており、出目メダカの頭蓋骨の変形も同様に遺伝するものになる。それによって、様々な品種や色合いの出目メダカが作られたのだが、やはり骨格異常なため、バランスのとれた個体をしっかりと選別していきたい。
こちらは先日お伺いした阿部さんが10年近く維持されている出目ダルマのヒカリ体形であるが、出目でヒカリ体形のダルマということで、その体形のバランスをとることはなかなか難易度が高い。
中にはこんな極端な顔つきをした個体も見られる。難易度が高いからこそ、取り組むという達観した愛好家もいるのである。しかし、ダルマのコロコロとした体で丸顔、大きな目というキャラクターは、一般の人の人気投票では上位にくることも多かった。好みはそれぞれ、自分の好みのメダカを探し、追い求めていただきたい。