メダカ 百式
全身体内光メダカの一系統になる品種だが、その特徴的な呼称から人気は高い。
愛媛県の「めだかのビーンズ」丹下氏が透明鱗幹之の作出過程において得られた魚に命名されたものだが、その定義として、
1.体内光(透明鱗により体内光に飛白の現象が起こる)
2.内膜光(透明鱗により内膜の光が確認できる)
3.背中に虹色細胞が点状に入る
という3点を“百式”の条件としてあげられていた。
全身体内光で内臓の内膜が光り、体内光の部分が散らばるように光り、背にも外光を持つ表現ではあるが、その条件を満たすのは“百式”同士の交配でも出現率は高くないとされる。しかし、魅力的な呼称であることから、盛んに養殖され、様々な“百式”系統魚が見られるようになっている。
全身体内光は、“北斗”との交配により背に暗色の縦条を持つ黒みのあるタイプも作られているが、より黒みを強めることを目標とされた“黒百式”も知られる。
こちらは先日、関東で“黒百式”として販売されていた群れ
室内でキープされていたためか、薄れてしまっているが、黒みはなんとなく確認できた。それでもぱっと見に数タイプがいるようにも見えた。
内臓の内膜部はそれらしい光り方をしているが、体後半部の体内光は強弱が見える。
白バックにしてみると、体の黒い色素も散らばっているのがわかる。
透明鱗らしいエラの赤い透け具合や黒い色素が横見でよくわかる。
こちらはまた別のタイプ
やや全体的に青緑のような色合いをしている個体。背の縦条もしっかりと入っている。
白バックにしてみると、体全体の透け具合も先の個体たちよりも濁った感があった。そして横にしてみると、その違いは明白であった。
エラ蓋の透けもなく、体表にも色素があった。ぱっと見は似たような表現であるが、透明鱗とそうでない個体とでは透け具合にも違いがあった。本来の“百式”であれば、やはり透明鱗性の個体でしっかりと固めるのがよい。太陽光をしっかりと浴びせて飼育することで、黒みも伸ばしたいところである。