一年振りの埼玉県飯能市にある『メダカワールド』へ!

先週土曜日、約一年振りに埼玉県飯能市にある『メダカワールド』さんへ出向いた。
もちろん、『メダカ百華第7号』に、再び、『メダカワールド』の小熊孝則氏の作るメダカを掲載するためである。

去年、初めて『メダカワールド』さんにお邪魔したのは、『ヨタロ〜ピッカピカのメダカ生活』のブログを書いておられる横山さんが連れて行ってくださったのだが、今年も、横山さんが仕事の休日を替えてくださり、今年も合流することが出来たのである。

http://yotaro185.jugem.jp

「今年は冬の寒い時期からメダカを買い求める人の動きがよかったんで、メダカがちょっと少ないかもしれない」と小熊さんの第一声、そして、今年の春は夜に気温が上がらない、メダカの自然産卵が安定しない気候でもあり、ようやく、小熊さんのメダカたちも産卵盛期が始まったばかりという雰囲気であった。

こちらは、小熊さんの十八番でもあるダルマメダカを繁殖させているハウスである。中央の白く見える部分は、繁殖させているメダカの保温用にフタをして、水温を保っている加温設備である。ダルマメダカには、水温を高めに安定させることが不可欠なのである。

こちらはダルマメダカ用のハウスに直置きされた容器。去年はここに多くのメダカが泳いでいたが、今年はこれからメダカが移されていく様子であった。

こちらの容器は、種親が親抜きされ、孵化した稚魚がいつも通り、見事な群泳を見せていた。

この日は晴天で気温も高くなり、ちょうど、ハウスに寒冷紗を設置しないと水温が上がりすぎてしまうぐらい紫外線が強くなってくる時期の始まりで、取材時に、寒冷紗を設置されておられた。水温も安定してきたこの時期、多くの小熊さんのダルマメダカたちが産卵床のホテイアオイの周りを活発に泳ぎ回っていた。

今年の小熊さんのダルマメダカの種親たちをご覧いただこう。

透明鱗三色ダルマ

幹之ダルマ。ただ綺麗なダルマ体形というだけではなく、体外光もいわゆるフルボディタイプでしっかりとしたダルマ体形のメダカで採卵されておられた。

来光ダルマ

こちらは、ラメ系のメダカから出たものを集めて採卵されていた容器にいた、明るめの色合いを持った琥珀体色のメダカである。産卵容器の中でとても目立っていた一匹である。

黒ラメ幹之ダルマ

黒ラメ幹之ダルマの体外光が強いタイプ

こちらもラメメダカの中から出たものを寄せている中にいた一匹。ラメはほとんど見えないが、黄幹之の三色柄を持った個体であった。

透明鱗三色の系統である“烏城三色”のダルマである。赤の色合いの濃さは“烏城三色”の血統をよく表していた。

小熊さんの作られるダルマメダカは他品種のダルマメダカを交配して作っているのではなく、各品種を殖やしている中で半ダルマが出てくるところが始まりの系統ばかりなので、体形の良さは誰もが認めるところである。このこだわりは小熊さんの中ではとても強く、「ヒレ長のダルマはいませんか?って良く聞かれるんだけど、ヒレ長だけは交配して作らないといけないかなぁ?」とすぐに交配して作ることにまだ躊躇されていた小熊さんがおられた。ダルマメダカにするだけなら、スワローなり、松井ヒレ長なりを交配すればF2からダルマのヒレ長は少数ながら出てくるのだが、まだその方法には悩んでおられる小熊さんであった。そこまでのこだわりがあるからこそ、小熊さんの作られるメダカは体形も良く、しっかりしたダルマメダカになっているのだろう。

こちらは、販売用の魚が主に飼われているハウスである。

今回、小熊さんのところに二度目の取材に入らせて頂いた時、「ダルマメダカ以外の普通体形のメダカでの小熊さんのメダカ作り」にも注目しようと思っていた。昨年、伺った時にも、“ダルマメダカの小熊”という印象が強かったのだが、普通体形のメダカでも小熊流のしっかりとしたメダカが多数いたので、ダルマメダカ以外のメダカ撮影は行く前からしっかりと意識したのである。

すると…

とんでもない体外光タイプを種親が繁殖用容器の中を泳いでいたのである。

三色ラメ体外光から出てきたものを更に進めている種親だそうだ。独特の色合い、そしてしっかりと乗った体外光、メスで盛んに産卵しているようで、この子供が楽しみである。

紅白×カブキから作られたオス。これでオスである。上のメダカなどと小熊さんは加温設備で産卵させておられた。今年楽しみなメダカとなった。

黒ラメ黄幹之に体外光が乗った個体を小熊さんが厳選されたもの。オーロラ系統の体外光としては体外光の幅があり、こちらも今後が楽しみなメダカであった。

三色ラメ×灯から作られた三色体外光。頭部周辺の朱赤色は十分に赤く、体外光が朱赤色の部分にも入り込んでいる個体である。こういった個体はなかなか見られない。

こちらはカブキ×灯から進めておられる体外光を持った系統である。

こちらは小熊さんがずっと系統維持をされている灯の三色タイプである。

こちら、福岡県古賀市の『Azumaメダカ』の田中さんが系統繁殖されている“黄光(おうこう)”。白バックと黒バックでご覧いただこう。小熊さんと田中さんの付き合いは長く、田中さんから送られてきたものを維持されておられた。

こちら、三色ラメ幹之から派生したものを集めた容器にいた一匹。

こちらも三色ラメ幹之から派生したものを集めた容器にいた一匹で、黄色味の色合いは、今年、自分が個人的に追求しているメダカで、そこにぴったりの個体であった。

こちらは広島県福山市にある『日本改良めだか研究所』の深川氏が作られた“漁火”。小熊さんはずっと繁殖を続けられておられる。

他にも多くの普通体形のメダカは多数いるのだが、今回は体外光を持ったメダカに目が釘付けになってしまった。

この子供達が色柄を現す7月ぐらいには、再度、メダカを見せていただこうと決めた!関東地方、いや日本全国を見渡しても小熊さんの作られるメダカはトップレベルの技術と観察眼をもって作られているのである。

『メダカワールド』さんのメダカ、一度、見ていて損はないことは間違いない。

http://e-medaka.jp

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