全身体内光メダカの交配
全身体内光と共にやってきたのは朱赤透明鱗紅白
三色と違い、黒いブチ模様を持たない紅白二色のメダカである。これはこれで白さの追求や赤の入りなど、追求することもできるのだが、今回の目的は別である。
先の全身体内光との掛け合わせ用に用意したものである。目標としては、「紅白で体内光の表現を見せるメダカ」である。
出所が別なため、少々サイズ差が目立つところではあるが、ここから春めいてきそうな予報でもあり、しっかりと餌を食わせたいものである。
朱赤透明鱗のオスグループ
こちらはメスグループ
なんとか雌雄の判別が付くところを分け、さらに体形や顔の形などを見て、外す個体は外す。オスの方で顔つきに気になる個体が複数いたので、その辺りは種親にはしたくない。
例えばこの2匹。上の個体は口先が曲がっており、下の個体は明らかに目から口先までの長さが短い。曲がりは後天的なこともあるが、目先の短さは骨格の問題なので、受け継がせたくはない。
全身体内光のメスと朱赤透明鱗のオス
理想的には、体内光の光を邪魔しないよう紅白は頭に朱赤が入る丹頂表現で、頭から後ろに体内光を見せる姿である。少々小さいので追い込みが必要だが、真ん中のオスと掛け合わせたい。
逆のパターン、全身体内光のオスと朱赤透明鱗のメス
朱赤メスの産卵は春までお預けなサイズではあるが、真ん中の個体に頑張ってもらいたい。
体内光メダカは、その他種にない体内の妖しげな輝きに注目され、主にその面積に重きをおかれて改良が進められた姿になっている。行田淡水魚の“北斗”との交配で、黒っぽい正中線を持つものや、黒みがかった体色の個体は見られるものの、他の色合いを持つものはほとんど見られない。もちろん、それを目指しての交配をされている方もどこかにはいるだろう。それでも出てこないのは、体色のあるメダカで体内光を表現するのは無理なものなのか、検証してみたいという思いでのスタートである。
こちらは栃木の小山メダカセンターが作出された黄体内光
オーロラ血統を入れて作出されたもので、黄色体色で体内光の表現をしっかりと見せている。こうした存在がいるのだから、と励みにするものである。