青森県在住の對馬(対馬)義人氏の作るヒレ長メダカ、ハウスネーム“風雅”のバリエーション

ハウスネーム“風雅”と呼ばれる各ヒレの軟条の一部が突出する特徴を持ったメダカは、青森県在住の對馬(対馬)義人氏が2012年に発見、遺伝することを確認し、リリースされた最初のヒレ長メダカである。對馬氏の“風雅”のオリジナルは、この楊貴妃、そして楊貴妃透明鱗タイプであった。

グッピーなど卵胎生メダカで知られるスワロータイプと同等の遺伝をするため、スワローの呼称が知られている。“風雅”のハウスネームが付けられた楊貴妃透明鱗、楊貴妃のヒレ長タイプは、新たな遺伝子を持った衝撃的な登場をしたメダカだったのである。

それから7年が経過し、多くのメダカに、このヒレ長の特徴は移行されている。

“風雅”を始めとするヒレ長メダカについては、

2015年5月発刊の『メダカ百華第2号』で詳しく書かせて頂いた。

先日、放送された『マツコの知らない世界』、改良メダカの魅力を紹介したコーナーを見ていて、久し振りに驚かされたのが、上村 剛氏の作られた、ハウスネーム“卑弥呼”であった。

上の2点の写真は上村氏から使用許可を頂いたものである。

ブドウ眼アルビノ、光体形、“風雅”と松井ヒレ長の特徴を兼ね備えたヒレ長…「これは難易度が高い!」と、“卑弥呼”に目が釘付けにされたのである。

アルビノメダカには、リアルレッドアイと呼ばれる真紅の眼の色を持つものと、このルビーアイ、“アルビノクイーン”とも呼ばれるワインレッドやダークレッドの眼の色を持つブドウ眼アルビノの2系統がおり、それぞれ遺伝子も異なる。ブドウ眼アルビノは微量の黒色の色素を持っており、眼の色も常に真紅でなく、光の当たる角度によって赤黒く見えたりする。

ブドウ眼アルビノの特徴として、体色の特徴をリアルレッドアイに比べると比較的、忠実に出現させることができることがあげられ、交配の方法によっては品種の特徴を出しやすい面がある。体色が単色で明るめに出るリアルレッドアイのアルビノより、体色の濃いメダカを作りやすい。真紅眼のアルビノとブドウ眼アルビノを交配すると、F1では全てが普通眼になり、F2で真紅眼のアルビノとブドウ眼アルビノが両方、分離して出てくる。

この“卑弥呼”を見て、「自分も作ってみたい!」と思った方がいたとすれば、その人は熱帯魚のグッピー飼育、繁殖の経験をお持ちの方が多いのではないか?と思う。

「“卑弥呼”のようなメダカを作りたい!」と『栗原養魚場』の栗原さんに伝えると、栗原さんが『岡崎葵メダカ』の天野さんに電話され、天野さんが、“風雅”作出者である對馬義人氏に連絡してくださり、對馬氏が、とんでもない完成度の“かぐや姫風雅”を送ってくださったのである。

この優雅さ、見ていて飽きることがない。光体形の“風雅”、見事である。“かぐや姫”は、兵庫県在住の長岡龍聖氏が光体形で固定されたブドウ眼アルビノの銘品種である。その“かぐや姫”を對馬氏は長年、系統維持されており、ヤフオクなどで見たことのある方は多いことだろう。

そのメスである。

同時に普通体形の個体も送ってくださった。

上村さんに話しを伺うと、やはり産卵が上手くないというか、卵を採りづらいという話を伺った。

このスワロータイプのヒレ長は、オスで繁殖力の強い個体を見つけることがキモになる部分がある。

この對馬氏からの“かぐや姫風雅”で、“卑弥呼”の持つブドウ眼、光体形、スワロータイプのヒレ長の遺伝子を揃えることが出来た。

あと必要なのは、松井ヒレ長の遺伝子、そして、“かぐや姫風雅”の傍系を作ることであると思った。

昨日、對馬氏出品のオークションから、かぐや姫ひかりF1計10匹を落札することが出来た。對馬氏は、「location2767」のハンドルネームで、“かぐや姫風雅”、“かぐや姫”、そして對馬氏直系の“風雅”を出品されておられる。

松井ヒレ長楊貴妃は、『越後めだか』の諸橋氏から譲り受けており、これを對馬氏から送っていただいた“かぐや姫風雅”に交配することで、松井ヒレ長の血統を移行することが出来る。ただ、普通眼、普通体形なので、ここから“卑弥呼”にまで持っていくのに、最短でも5世代、急がば回れなら6世代進めなければならない。今から始めて最短でも二年かかる作業である。

それでもこの“かぐや姫風雅”を飼育できる幸運を得たなら、「進めていかなければならない!」そう心の決めて、採卵を進めていくことにした。

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