メダカの生き餌 イトミミズ
イトミミズは、イトメとも呼ばれ、赤っぽい色をした水底の泥の中に生息する小型のミミズの仲間で、泥から出ると固まって球のようになる性質がある。
熱帯魚を扱う観賞魚店などで購入できるため、比較的、入手しやすい生き餌であったが、保存の手間などから近年では扱い量は減少傾向にある。
酸欠や高温状態に弱いので、死んだりすると水を急激に汚すため、保存方法には注意したい。涼しい時期であれば、浅く表面積のあるバットのような容器に、イトミミズの塊の上が水面に出る程度にしておき、定期的に水を換えるようにする。また、家族の了解を得られれば、密閉できる容器に浅く水を入れて、冷蔵庫で保存することもできる。
夏場など温度の高くなる時期は、容器に水を少しずつ流したり、軽くエアーレーションをするなどして常に水面を動かしておく。
屋外の水場があれば、ポタポタと水が蛇口から落ちるようにしておいてもよい。いずれにしても、購入後は早めに使い切るようにしたい。
与える際には、食べ残しがないように量を調節するようにする。
水底になにもない状態ならば観察しやすい。砂利などが敷いてあると、その隙間に潜り込んでしまうので、厚めに底床がある環境では与えないようにする。ユラユラと動く姿は、メダカの食欲も刺激するようで、集まってきてついばむようにして喜んで食べる。ただし、与えすぎは脂肪過多や肥満になるので、おやつ感覚で与えたり、痩せたメダカの立ち上げなどに使うとよい。
弱ったりと傷んだイトミミズは非常に水を汚し、もちろんメダカにとってもよくない。生きのいい状態のイトミミズは、刺激を与えると固まりがギュッと締まる。逆に弱っているものは固まりに力がなく、色もくすんだようになり、ドロッとして異臭がしているので、すぐに洗うようにする。
洗う時はやや深めの容器に入れ、勢いよく水を当てかき混ぜるようにし、固まりがバラバラになるようにするとヘドロ状の汚れが分離するので、それを水ごと流すようにする。これを数回繰り返して取り除くようにして、汚れを洗い流す。