2025年の夏は、猛暑、酷暑というより、烈暑という言葉が適するほど厳しい暑さであった。
10月に入ったのだが、まだ残暑が残りながらも、朝晩は気温が低く、早朝は気温が20℃を切るようになってきた。
今年も全国各地でメダカのイベントが毎週のように行われてきたが、秋の到来と共に、メダカ飼育の多忙さが一段落し、今年は早めのオフを迎えているようである。
昨秋から改良メダカを楽しむ人の動向は大きく変化した印象を受けている。昨秋から本当に多くの方がメダカ飼育を始められている雰囲気が強いのである。そうなると、春夏秋冬の影響を受けるメダカは、シーズンオフという考え方が一般的で、秋めいてきてから、ヤフオクのメダカの入札は減ってきている感じである。
その傾向はイベント等で売れていくメダカの品種、タイプを見ていると判るところもあった。販売者側は人気品種のハウスネームを全面に出して販売しようとする人が多いのだが、今年からメダカを始めた人は、やっぱり見た目に「綺麗だ!」と感じられるメダカを入手されているのである。
改良メダカの詳報誌として刊行してきた『メダカ百華』も発刊月を調べてみると…
『メダカ百華第10号』は2020年12月刊行
それから5ヶ月後、
『メダカ百華第11号』は2021年5月刊行
それから7ヶ月後、
『メダカ百華第12号』は2021年12月刊行
それから8ヶ月後、
『メダカ百華第13号』は2022年8月刊行
それから3ヶ月後、
『メダカ百華第14号』は2022年11月刊行
それから6ヶ月後、
『メダカ百華第15号』は2023年5月刊行
それから4ヶ月後、
『メダカ百華第16号』は2023年9月刊行
それから6ヶ月後、
『メダカ百華第17号』は2024年3月刊行
それから5ヶ月後、
『メダカ百華第18号』は2024年8月刊行
それから4ヶ月後、
『メダカ百華第19号』は2024年12月刊行
それから5ヶ月後、
『メダカ百華第20号』は2025年5月刊行
そして、それから4ヶ月後、
『メダカ百華第20.5号』は2025年9月20日刊行
と改良メダカの改良の速度が早まると同時に、『メダカ百華』も出版速度を早めていたのだが、久々に各号を見直してみると、人気系統だったものが流通する期間が短かくなり、しかも系統的に残っていないものが少なくないことに気づいてしまった。
メダカの撮影時期は、初春から初夏まで、そして、その年生まれの稚魚が特徴を現す頃の初秋から初冬にかけてと一年を通じて美しい姿が撮れる訳ではないので、最盛期はそれこそ毎日撮っても間に合わなかったりするのだが、それでもこれまでは全国各地の作り手の方々が新たな交配に挑み、新たな表現を見せるメダカが作られてきたのだが、今年になって、スローダウンした部分もあり、また新たなメダカの飼育者が多数、入ってきてくれたことで、一度、ゆっくりとメダカを見直すことも大切になってきたと感じる。
そこで、4、5年前に戻ってみることも改良メダカの世界では大切なことでは!と思い、




2021年12月刊行の『メダカ百華第12号』からこれまで電子書籍にしていなかった全巻を一気に電子書籍化することにした。
読み返してみるとまだまだ人気が衰えるはずのない品種がメダカ界からいなくなりそうなものも少なくないことに気づいた。
これからは、新旧を取り混ぜた、魅力的なメダカがいつでも入手できるメダカ業界になっていくことが大切だと強く思った。
だって今年からメダカ飼育を始めた人にとっては、4年前の系統も今年生まれの系統もどちらも同じ立ち位置なのである。
魅力的なメダカがいつでも入手できる、1ペアと言わず2ペアが手軽に買える価格帯、そういったものが2025年秋から再び、重要度を増しているのである。
