カイジ
奈良県『飛鳥メダカ』の谷國昌博氏が作出した黒系メダカの最高峰とも言える“オロチ”は、登場以来高い人気を誇る。その谷國氏が発表した新たな黒系メダカが“カイジ”である。
“オロチ”にラメを入れるために、“黒ラメ幹之”を交配されたそうだが、“オロチ”の特徴である室内飼育でも薄れにくいほどの黒さは、ラメを覆い隠してしまうほどであった。そのため、累代する中で出現したヒレに黄橙色を呈するタイプに着目され、ラメを抜く方向に変更されたそうである。
オスのヒレに黄橙色を呈するのは、性染色体上の遺伝子に由来するもので、オスの黄色素胞に黄色色素が生じ、メスの黄色素胞には黄色色素が生じないという特徴を持ち、“オロチ”や“黒蜂”などでもこの特徴が見られる。稀にメスでも黄発色を見せる個体がいるが、黒みはより強い傾向が見ら得る。
谷國さんは、当初は“飛鳥系黄ビレ黒メダカ”や“黄ビレオロチ”と呼ばれていたのを2020年4月に“カイジ”のハウスネームをつけられた。